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他人事の長文置き場です。

勇者のために鐘は鳴る 感想

最初に注意事項として、ネタバレ凄いですって事と、長さも凄いですって事だけお伝えしときます。

暇な時に、どうぞ。

 

 

 

あんまりにも個人活動が多いし、みんなそれぞれバラバラに忙しいものだから、劇団員全員で舞台やってくれるだなんて、全然想像してなかったのだ

私の知ってる劇団なんて冠がついてる団体は、そりゃ年に一回ないしは二回位定期的に舞台公演をやるのが当然なんだけど、劇団EXILEはそもそも主戦場が舞台とは違うっしょ?ってのは、沼った時にはお察ししてたし、私が観たいものを観せて貰える可能性なんてゼロに等しいだろうって考えてた

冒頭で宣言しておくと、私は視野が箱眼鏡を常時掛けてんのか?って位狭くて、自分周りの小さな世界を「最高!」って思いがちで、別に今「最高!」って思ってる以外の最高を欲してもいない。

だから、今まで愛してきた「最高!」の世界とは余りに違う世界観で存在している劇団EXILEの事は「なんで、沼っちゃんたんだろう!」って悔しくなる位に、彼らから提供されるものに対して初めから「私が欲しいものはくれない人達」だって思い込んでた。

 

当然、LDHがPerfect yearやるよー!とかお知らせしてくれたって、別の国のお祭りみたいに両手だらり戦法で聞いてたのに、突然劇団EXILEが! 先陣切るぜ!ってんで、舞台とか発表してくれちゃって、ありとあらゆる演劇コンテンツの中において、舞台が一番好きな女なので、劇団EXILEが舞台をやるぞ!つったら、そら、だらんとしてた両手もHands UPやむ無しで大喜びよ!ってなると思ってたのにね?

例えば海鮮丼だと、私は鮭と甘エビとイカのお刺身が好きだから全部乗ってると「究極の海鮮丼だ!」ってなるし、スモークサーモンとクリームチーズがクロワッサンに挟んであるサンドイッチとかも全部好きな食べ物だけで構成されているから、多分神様が私の為に作って下すった食べ物なんだって思い込んでる(傲慢ポジティブ)

舞台が好きな私が、沼落ちしてる劇団の芝居を生で観られるだから、海鮮丼の上にクロワッサンサンドが載ってるみたいな? うん、例え下手かしばくぞ?

もっと、この世の中には美味しそうな組み合わせ食べ物あるでしょ?

これ、何とか取り返し付かないかな?って考えてるんだけど、例え話下手糞具合がとどまる事を知らないので、もう放置させて貰って、兎に角、今夜はお祭り騒ぎさ!と、一足先にフィーバーを迎えてもいい筈だったのに、その一報を目にした瞬間の私の胸に去来した感情といったら「不安」と「不安」と、あとそうだな…「不安」しかなかったわけで、泰葉が立案した「坂口杏里救済計画」レベルに舞台の出来に不安を抱いてしまった事を今となってはお詫びしたい。

素案から見直した方が良いって、レベルの計画と同じ取り扱いをしてしまった事、とても後悔してる。

つまり、好きなものと好きなものの組み合わせに対して無条件な好意を抱けるかどうかっつうと、そういう事ではないんだなっていうのが、私の実感だった。

 

明確に劇団EXILEが主体となってクリエイトしたものを信用出来てなかったんだと思う。

 

テレビで見る芝居と舞台の芝居って違う。

うん、全然違う。

まず、長尺。

カット割りないし。

あと、観客の想像力を喚起させて見えないものを感じさせなきゃいけないし、大体二時間前後(長い芝居だと四時間はザラ)観客の意識を集中させなきゃいけなくて、単純に体力と視線を引き寄せ続ける勢いが必要になってくる。

何より、私がこれまで観て来た舞台だと、歌手等常日頃から喉を使う仕事をしてる人以外は初舞台で二週間程も芝居を続けると途中で喉を潰す人が多くって、舞台を上演期間の最後まで演じきれるのだろうか?っていう、そもそもの部分から心配してた。

 

ねー? 何様なのかしら、ねー?

 

私が舞台で観劇した事がある劇団員は、まさやすとおざさんと青柳さん。

あと、おのちゃは舞台のDVDで芝居観てたし、観に行った演目に対する好悪に差はあれど各劇団員のお芝居はどれも素敵だったので、兎に角この四人は芝居慣れしてるだろうと分かってた。

必然、頼んだぞ、四人! これまで培ってきた舞台経験で、他の劇団員を巧く支えてくれ!とか、正直相当頼りにしてた事は否めない。

特に青柳さんは、劇団の看板だし、何てったって、シェイクスピア俳優でもあり、井上ひさし御大作の舞台で堂々の主演を張るわけで、こんなお人は当然、きっと舞台の中心に立って、若手が脇道に逸れぬよう、不測の事態にも落ち着いて対応し、話の筋支えに回って物語を動かしていくんだろうって予想してた。

で、映像組は絵的に華のある面々だし、稽古時間もそんなに取れないし、粗が見えない感じに美味しい出番貰って、舞台に出たり入ったりで誤魔化すんだろうなって、まぁ、そうやって考えるのが普通だわな。

9人の仕事内容とか鑑みても、私の予想の組み立て方悪くないって今でも思ってる。

やっぱり大黒柱を青柳さんがやって、立場相応の重荷を背負うんだろうなって考えますよ、こちっとら。

 

舞台観た。

びっくりした。

こんなに外す事ある?って位、私の予想はビタ一正解をかすりもしなかった。

私が悪いんじゃない。

絶対私悪くない。

全部、青柳翔が悪い。

 

大黒柱の筈の青柳翔、支えるどころか、ホットパンツ履いて歌って踊ってた。

 

あんな 看板俳優 観た事ねぇ(頭を抱えながら)

 

何だったら、物語の筋に一番混乱をもたらす存在だった。

劇団のトリックスターと書いて青柳翔と呼んでも構わない。

劇団員達をも困惑させ、逃げ惑わさせ、バックダンサーの乱舞から、わーきゃー逃げる劇団ちゃん達を観ながら「何を観に来たんだろう?」と、私は宇宙と交信してた。

そうやって、青柳さんが美味しいところで現れては大暴れしてるのを他所に、映像組がとんでもねぇセリフ量と段取り量をこなして話を動かしてる有様に劇団EXILEを侮り過ぎていたと猛省した。

 

正直、劇団EXILEの舞台で己が観る光景として余りに考慮の外にある事ばかりが起こるせいで、舞台観劇中私は赤坂ACTシアターに何をしにきたのか混乱して、ちょっと心の中で「助けて」とか呟いてはいたよね。

助けてって、舞台観ながら心に思い浮かぶ類の台詞じゃねぇと思うんだけども、角生やした青柳さんのお写真がツイッター流れてきた時点で、ファースト「助けて」が出たし、鈴町衣裳が青と赤で対になってて裾が風になびく写真でセカンド「助けて」が発売された。

劇中なんて、何回助けを求めたか分からない。

こんなに助けを求めてるのに、救済は何処にもなくて、何度も「そんな事やる?!」「皆さんEXILE一族ですよね?!」みたいな光景が繰り広げられて、神様っていないなって思う位、私は何度も絶命しかけた。

それ位、絶命級に全部が全部最高だった。

私が劇団ちゃんが舞台やるよ!のお報せをしてからずっと不安だった理由は、私がありとあらゆるカルチャーコンテンツの中で舞台を一等愛していて、どれだけ沼っていようが、どれだけ応援していようが舞台がノットフォーミーな代物だったら、私は劇団EXILEに対する情熱が冷めてしまうだろうと自分の事を理解していたからだって今なら言語化出来る。

劇団EXILEを箱で推して二年弱。

舞台は私と彼らの間に立ちはだかる最後の壁だったのだ。

舞台を観る事によって、がっかりして、今こんなに私の事を毎日楽しく元気にしてくれている劇団EXILEの沼から抜けなきゃいけなくなったら、どうしよう? 明日から、どうやって生きてこう?っていう、漠然とした不安、そんな私の憂慮を勇鐘はとんでもない勢いで、予想もしてない方向から吹き飛ばしてくれた。

劇団EXILEの巨人達(物理)は、見事に私の心のウォールマリアを突破してくれたのだ!(巧い事言うてるで私!みたいな顔で書いてますけど、進撃の巨人を読んだ事がないので、断片的な情報から巨人がウォールマリアって名前の壁を突破したり、しなかったり、挫けたりもする日もあるけれど、頑張ったりしてる話だと曖昧に理解してます)

 

大体、あれだよ。

劇中屈指の「助けて」シーン、魔王テーマソング熱唱の場とか、どうした?!ってなったもの。

どうした?! これ何が起こってんだ?! 事件か?! 事件だろ、これ!!

事故に見せかけた、事件だろう?!って?! 見た目はおばさん! 心のおばさん!な名探偵私、見抜いたけど、これ事件だろう?!って今でも思ってる。

あれは現場で事件起こってた。

大体、あの魔王の装備がさぁ、ホットパンツって言うか、デカパン、それデカパンだから。

ホットパンツって、もっと、こう見てる人間の心をホットにさせる要素?そういうのが詰まってる訳じゃん?

そういうのが、大事なホットパンツの魂?(いい声で)な訳じゃん?

違う。

そのユルさはホットじゃないから。

それ、ホットパンツって言ったらホットパンツ業界激怒すっから!というような、舞台衣装中間違いなく一番予算の掛かってないだろう東急ハンズとかで売ってそうなパンツを意気揚々と履きこなし、タンクトップ姿のEXILE一族の一員とは思えない勇気凛々な体型で歌い、踊り狂う青柳さんを見てる間、令和一私は助けてって、心の中で叫び続けた。

多分、魔王は令和一位の座を早々明け渡してくれはしない覚悟もしてる。

 

青柳翔の超絶歌唱力から放たれる歌の数々、Mariaからホットパンツフィーバーまでの落差、落ちてる途中で風速で切り裂かれてズタズタにされるレベルの酷さなんだけど、劇団員全員が全員舞台上にて多少なりともの傷を負ってて、舞台に立つってこんなに、大変な事なの? 教えてよMariaって心が叫びたがっていた。

 

何しろ、みんな絶妙にダセぇんだ。

いや、見た目はかっこいいよ?

かっこいいさ。

見て、あの股下の長さ!

しかも、全員(おのちゃ除く)(175㎝もあるおのちゃをちったい子扱いするのもアレなんだけど、他が高すぎる)高身長のスタイルの化け物だし、顔とかも、JAMのDVD発売イベでも思ったけど、それぞれタイプ別に「御両親、大勝利ですよ!」って私が産婆さんなら取り上げた瞬間、勝鬨をあげたい位に顔面偏差値は高い!

高いけれども、そういう事じゃなくて、もっとそれぞれが格好つけた役だって出来ただろうに、そこを良しとしないところが劇団EXILEだなぁって、更に好きになった。

そもそもゲームの世界のアバターであるという前提自体が「格好良さからは、ちょっと距離置いてます」という表明だと思うわけよ。

私達が、舞台上で視認してる世界は仮想現実でしかありませんよ。

どれだけ格好良い立ち回りを見せても、彼らを操作してる人間は、せちがらい現実を私達と同じようにせちがらく生きてる人間なのですって、事前提示してるわけなのだから。

インターネットが普及して、サイト運営華やかなりし頃、闇サイトに纏わる事件とかが流行した時期あったじゃない?

実際の事件もそうだし、創作物としてもそうだった。

某刑事ドラマなんかは、映画化するとなると、何もかも闇サイトが悪い。

インターネットの仮想現実がサイコパス系殺人鬼の活動拠点になってるっていう論調で、オンラインゲームとかも、引きこもりの土壌となるし、ネット犯罪の巣窟みたいな書かれ方をしていて、世代間における意識の差はあれど、令和の時代においてもオンラインゲームに課金して、長時間ログインして、一攫千金して大きな夢を叶えようとしているという題材自体が、一定の人々には顔を顰められる可能性の高いものである事は間違いない。

 

ゲームのキャラがレベルアップしたって、君自身は何も進化してないでしょ?

仮想の世界を救う勇者になったところで、実際に君は誰を救えたっていうの?

ゲームに費やした時間とお金を、いつか絶対に後悔するよ。

 

こういう主旨の言葉が、極真っ当な論調として真っ当な人々から提示されてた時代は、そんなに過去のものではないし、今だって、世間様にはその息吹は生き残っていて、所詮は趣味なんだから、自分で稼いだり作ったりした時間と金位、後悔しようが、満足しようが、勝手に使わせてくれよというのが、今の私の主張なのですが、eスポーツの台頭やSNSにおいて様々な意見を目にする事で意識がアップデートされただけで、その当時においては「そうだよなぁ」と納得していた私がいる事も、正直に告白しておくね。

 

彼らは板の上で、初めて勢ぞろいして芝居やりますって時に、全員がゲームに熱中している人間を演じる事に決めた。

彼らは、所謂オタクという人種達であると見做していいのだと思う。

オタクとLDHとの親和性については、既に自明の理ではあるのだし、オタクである事を自身のセールスポイントにしている所属タレントもいるにせよ、劇団EXILEはオタクだけど実は凄いんです!というような格好良さを訴えるような事もせず、全員が全員、分かり易く格好つける事を手放した。

衣装素敵だったし、立ち回り素敵だったけど、それはゲームの中だからこそで、それぞれが弱みと悩みを抱える人間である事を表明し続けた。

 

面白いなと思って。

だって、全然世間のイメージと違う事を、軽々とやっちゃうし、事務所のカラーとかも考慮していなくって。

どうぞ、そのままでとも思ってて。

 

私、ほんとに好きで。

今回のお話が好きで。

優れてるとか、意表を突かれたとか、巧みなストーリーラインだったとか、そういう事を言いたいんじゃなくて、多分にファン向けで、彼らを好きだからこそ、愉しくて仕方がないような内容で、それだけ彼らが私達の事を楽しませる事に懸命になってくれたのだって伝わってきて、長い時間をかけて作った作品である事も本当に嬉しかった。

忙しい彼らが、たっぷりと時間を掛けて、稽古を積んで、緊張に震えながら見せてくれた全力の総力戦。

誠意って、こういう事だよなって思う。

時間を掛けて丁寧に作る事。

自信を持って提供出来る作品に仕上げる事。

劇団EXILEとして見せるものは、私は常にこうあって欲しい。

今度の総出演舞台は三年後位が妥当かな?とも考えてる。

劇団ファンだからこそ、とんでもない贅沢をさせて貰ったって理解出来るし、やっぱり劇団ファン向けの演目だったと思う。

 

冷静に述べればファン感謝祭ではある。

Perfect yearっていうんだから、それが大正解なんだと思うしね。

ファンでない方が観ても楽しい内容でしょうが、やはり普段の関係性や、各劇団員の解像度が上がってる人間が観た方が愉しい内容だったので、だからこそ客演を呼ばなかったのかな?とも思うし、逆に本人達も言っていたけど、劇団員のみ、たった9人で、さしたる広報もなしに、ACTと梅芸を連日満席にした事は素直に凄いなと感嘆した。

 

そして、その劇団ファンの為の舞台で、現体制になってから初めて勢ぞろいして挑む作品に選んだ内容が、こんなに何かを悪意的に貶める笑いの一切ない、楽しさと優しさを追求した芝居をやったという事が「こういうグループなんです」という表明のように見えて、とても嬉しかった。

強くて、格好いい!というグループが軒を連ねる事務所において、「人は皆弱い」という事を肯定し、人の弱さに寄り添うような物語にしてくれたのは、劇団員の意思もあるだろうし、川本さんなり、畑さんなりの結論でもあるんだろうなとも思うけど、私はこういう劇団を好きでいたい。

この先、第二弾、第三弾と劇団EXILEが舞台公演を打ってくれると信じているのだけど、劇団と名のつくグループがそれぞれ各劇団ならではの持ち味を持ち、「あの劇団を観に行くのなら、大体こういう公演が観られるだろう」と観客は凡その予想を立てて、観劇に向かうのが当たり前となっているのだから、劇団EXILEは今回のような楽しくて、笑えて、めいいっぱい身体動かしてくれて、とても優しい、そういう舞台をやっていくグループですって、もう決めちゃってもいいんじゃないかなって私は思った。

多分、沼の住人達それぞれ、劇団に望む姿は別々で、それが当然で、もっと大人っぽかったり、機知に富んでいたり、物語に深みがある事を望むファンがいて当然なんだけど、私は今回みたいな舞台を観るのが初めてで、観た事ないやつ見せてもらった!って嬉しくって、もし、こんな風な舞台をどこの劇団もやってないよって、これが劇団EXILEの特色ですって言える舞台だよって、誰かが教えてくれるのなら、私はその相手に「私、こういうのずっと観てたい!」って訴えるだろう。

劇団EXILEの舞台は、ずっとこういうのがいい!」って望むだろう。

 

その位、私は好きだったし、この世界を構築するのに絶対に必要不可欠であったろう、川本さんと畑さんと、西山さんと、スタッフの皆さんの事を、どうぞ劇団EXILEは捕まえたまま、逃がすなよ! 専属イラストレーターもな!!!(劇団EXILE推しとして、最も優越感に浸れるアイテムは、あの専属絵師さんの劇団員イラストが描かれたグッズだと思う。 ほんと、ダントツ可愛い)とか祈り倒してるので、この祈りが通じるよう、なるだけ電車ではお年寄りや妊婦さんに席を譲る様にするし、落し物は交番に届けるね!

 

さて、出来れば二万字以内に感想書き終わるといいよねとか、他人事フェイスでうすらぼんやり考えてるので、そろそろ各劇団員の感想書きたいのだども、順番はネルケのクレジット順にするので、クレジット順です!(説明下手糞選手権優勝候補)

 

なので、トップバッターは青柳さんになるのだけど、青柳さんか…(早速難題を出題された回答者フェイスで)

いや、もう、だって言い尽くされてっから。

あんなん、もう、みんなツイッターでの第一声が「青柳翔!!!!!」だったから。

なんだったら、終演後のロビーも「青柳翔!」一色だったし、私は今でもホットパンツフィーバーの呪いに掛かってっから。

 

ていうか、あの人は、なんや?(ブラックホールに吸い込まれボイスで)

 

巧い人だとは分かってました。

色気のある役者って事も知ってます。

狂気と正気の緩急の付け方とか、どん底の絶望の虚ろさの表現が、ちょっと類をみない位に天性で備わってる役者さんだなって、それは分かってます。

分かってますとも。

 

でも、こんなんは聞いてへんっ!!!!!!!

 

逆にね?

逆に、青柳翔最推しの方々に聞いて回りたい。

そういう会合を開いて欲しい、私の為に(我が儘)

 

え? 知ってた? 青柳さんの緩急の付け方、こういうのも出来ます!って知ってた?

すっとこどっこいに観客を混乱の渦に巻き込む、そんな青柳翔も存在しますって知ってた?

え? ヒロシ? ヒロシか…ヒロシもねぇ! 確かに、スットコドッコイの国の住人だったけど、まだ、脈絡って言うか、整合性って言うか、物語の背景っていうか、人間味っていうか? 本筋を担うが故の合理性があったじゃないですか? あったのよ。

でも、今回は魔王って! 魔王って!! そりゃ、魔王役です!とは聞いてたけど、魔王にも色々あるじゃないのよさ!

なんか、黒いシュッとした衣裳着て出てきてくれれば、ファンはそれで二億点付けてくれるって、知ってるだろうに、まさかお衣装は、あの具合よ!

で、あの具合のお衣装の中には、そうホットパンツフィーバーよ!!

大体コンセプトが、どう考えても牛魔王やないか…っ!

あんなでっかい角つけてる人、私が最後に観たのは、ブラックビスケッツの天野っち以来やないか!!!(年がバレるやつ)

でも、まぁ、魔王なら、角生やしとけっていう、発想は全然嫌いじゃない。

マントもね、そりゃマントもいるさ。

御覧の通りの魔王ですってマスコミ相手に自己紹介したそうだけど、確かにあんな角生やしてマント付けて、杖もって立ってたら「ははーん、魔王ですね?」と察せずにはいられないデザインだよ、そりゃそうさ!

 

で、ホットパンツの必要性は???(広大無辺な宇宙に問いかけボイスで)

 

え? 私だけが知らなかったら、恥ずかしいから教えて欲しいんだけど、魔王ってホットパンツ履いてるのが、最近の定番なの?

魔王だったら、ホットパンツだよな!ってなってる?

魔王ラジオは?

魔王ラジオも、ドラクエとか、FFではあったの?

魔王がパーソナリティのラジオ番組なんてお届けされてた?

 

いいですか? これ、何にも関係ないなら、狂気だよ?(ド真顔)

 

どっから、思いついたのか?

川本さんのツイッターで、どうも主犯は青柳さんっぽい事が判明したのですが、正気の在処を探すのが困難位の乱痴気騒ぎを、どうしてやろうと思ったのか?

そっから話をお伺いしたい。

あのホットパンツを衣装制作してる時点で、誰か止めようとしなかったのか?

あとの四体の魔王ダンサーズは、もう、気が狂ってる!という結論しか出なかったし、今も出せないのですが、まぁ、気が狂ってるわ。

あんなに気が狂っておいて、ちゃんとラスト付近では息子さんを亡くした父親としての悲哀を滲ませてくるのだから、もう、ほんとに青柳さんに関しては「緩急!!!」って叫びたくなるし、今回とんでもねぇ振り幅見せてくれてMMでも震え上がったけど、心底怖い役者さんだなって思った。

 

私の経験則で物を言う傲慢を許して欲しいのだけど、巧い役者さんって百パーセント笑いを取るのも天才的にうまいのよ。

コメディが巧い役者を私は巧さ最上級のお椅子に座らせる傾向があって、出てきた瞬間の佇まい、表情、動作、声の調子と台詞の間合い、「ばかやろー!!!」と叫ぶタイミング何もかも全部が全部面白の天才で、からあげ君食べてるだけなのに、劇団のダブルエース鈴町のとんでもない手数の立ち回りよか、観客の視線を奪うとか、ほんとに! ほんとに!!と地団駄を踏んだ後、名実共に青柳さんは劇団EXILEのトップ役者だよと勢揃いした舞台を眺めた上で、白旗を振りたい気持ちにさせられた。

 

東京楽公演。

そして、大阪公演。

青柳さんは憎たらしい程に役を掴み切って、見事な急上昇と急降下を見せてくれた。

息子の友人達を前に、幼くして亡くなった「キング」について語る魔王の声は、乾いたスポンジに澄んだ水が吸い込まれるみたいにどんどんぐずついて、滲んで、解けて、崩れて、ああ、このお父さんは本当に息子の事が可愛くて、大事で、子供を失ってしまった親って言うのは、こんなに…こんなに…と、思い知らせるような、そんな音に私は打ちのめされた。

あの台詞を発してる、短い間に魔王がどんなに息子を愛してるのかを、これでもかと思い知らせるような、慈愛に満ちた声。

ずっと兄弟の事を捜していたという台詞が途端に帯びる切なさ。

青柳さんの声は、得難い武器だ。

役者として、これ以上ない程の魅力だ。

あの人の声が泣いてしまうと、観客は誰も抗えなくなる。

魔王には沢山笑わせて貰って、混乱させられて、好き勝手に振舞ってるし、心底楽しそうだし、舞台上であんな野放図に振舞えるなんて狂ってる! ほんと、そのコンセプト狂ってる100%だからね!って思うんだけど、ラスト近くであんな声で泣かれてしまっては、本当にお手上げで。

狡い人だなぁって思うのです。

 

青柳さんは、演じてる時の方が自由に見えるような人で。

素の自分でいる時は、どうも居心地悪げにしてる時のが多いような人で。

なのに役となれば、どんな風にでもなってしまえる人で。

青柳さんが役者になって下さって、本当に幸せだなぁって思う。

歌手の道を志した人だけど、私が見るに、天性のように、役者が向いている人なので、本当にヒロさんありがとう、青柳さんありがとう、神様ありがとうってお礼を言うよ。

 

魔王の役は、美味しいトコ全部掻っ攫うし、観客の喜怒哀楽を手玉にとって、そりゃあさぞかし、愉しかろうよ!と思うので、青柳さんが楽し気だと、それだけで何だか嬉しくなってしまう私は、狡いなぁ!と、お手上げなわけなのです。

 

 

秋真さんは、一目見た瞬間に「あ、チケット代実質タダになった」って思い知らされた。

もう、Y崎見た瞬間に、私9500円は全額返金いただいてるし、秋真さんが舞台に現れる度に、私は9500円儲かってる訳で、舞台が終わる頃には相当な儲けを得ていたという計算だ。

そんな打ち出の小槌・秋真さんの問題点は、どれだけ見たって「Y崎をもっと俺にくれよ!!!」って飢えてしまうところで、今だってあの長い足で舞台上を歩き回ってロングコートの裾を翻す姿を見たいと切望させられてる私がいる。

 

何しろ眼鏡! スーツ! ロングコート!!! 地獄の番犬っっっっ!!!(シャウト)

 

見た目が好き過ぎて、息の根を止められそうになったし、あの外見てるだけで多幸感ヤバ過ぎて、もしあのアバター達の見た目は中の人の容姿が反映されたものなのだとしたら、私が山崎さんの奥さんならあんな綺麗な人、リストラされたって、もう汚い世間で働かずに家にずっといていいからね?とかって、馬車馬のように働いて、尽くして、着せ替え人形にして、オーバーワークで笑顔のまま死ぬ未来しか見えんからな。

家で盆栽などを愛でて過ごして貰う為に身を粉にするしかないってすぐ、覚悟決めるからな!

 

兎に角、登場した瞬間に情緒を壊されるよね?

美し過ぎる人を見ると、人間の情緒ってこんなに壊れるんだって思い知らされた。

あんな衣装が、あんなに似合う人いる?!

世界中で秋真さんだけじゃない?!!!

もし、劇中衣装のアクスタを一体だけ購入させてやる!って究極の選択迫られたら、一週間仕事休んで悩んだ挙句「あ、秋真さんを…買わせて…くだ…さいっ!!!」って断末魔の声で宣言してしまうレベルで、Y崎が好き過ぎた

兎に角、秋真さんの持つ美点を全てを見せてやる!!みたいな。

脚の長さ強調する事えげつなさの極み!みたいな、あのスーツとロングコートを筆頭に、ヘアメイク、キャラデザイン全てが、御覧あれ!!この人が、劇団が誇るMr.ノーブル(下ネタ好き)秋山真太郎です!みたいな有様に「ぎゃふん」って昭和リアクション不可避だったし、ホットパンツ一つで真っ向勝負仕掛けていた青柳さんには一回謝っといて欲しいなと思う。

四人のバックダンサー背負ってぺらっぺらのホットパンツで戦ってた青柳さんには申し訳ないなって思って欲しいと思う。

秋真さんは、その位飛びぬけて衣装が秋山真太郎仕様でいらした。

もし、私が新潟の海に潜って海底資源を掘り出す事に成功したら、秋真さんに好きなお洋服着せられる権利を金の力で得て着せたいお洋服なんだろうなぁ?って仕事中ぼんやり考えてた時に秋真さんに着せてたお洋服はあんな感じだった(仕事して!)

 

しかも、めちゃんこ可愛い気弱サラリーマンキャラで、オドオドしてるし、自分に自信はないし、敬語キャラだし、何なの? 秋真さん、あざとい!!! あざまる水産!(意味が違う)

ナイトと腹筋ユニットを前にした遣り取りなんて、もうこれ秋真さんと町田啓太じゃん!というようなすっとぼけ具合で、私何百回見ても「可愛い」って夢中になれる自信があるからね!

どちらもちょっと近寄りがたい感じの美形なのに、どうにも二人して口を開くとほにょほにょしててY崎とナイトの会話は、個人的な我が儘によりもっと欲しかったなと思ってます。

 

いや、個人的な我が儘自覚してるんで、不満点とすら表現する気はないけどね。

 

あとね、あとね、魔法唱えるとことかもう、最高だよね。

ポーズ含めて五兆点だからね。

Y崎の「地獄の番犬!」を私は目覚ましボイスにしたいからね。

あの呪文と共に目覚めたいからね。

何だったら、秋真さんメンプログッズとして物販に目覚まし時計があって欲しいもの。

私一生の宝物として、TRIBE CALLですぅえーどんに本名呼びで「おやすみ」ってご挨拶して貰った事を胸に大事に抱えて生きてくつもりなんだけど、アラジンの魔法のランプが手に入ったら、すぅえーどんに「おやすみ」つって貰って一生目覚めたくないような眠りについて、秋真さんに毎朝地獄の番犬呼ばわりされて目覚めたいってジーニーにお願いしちゃうもの。

 

そんなバイブス爆上げしか選択肢がない朝を迎えられる、Y崎「地獄の番犬」目覚まし時計が欲しいんですけど、LDHさん、今からでもグッズ展開してくれませんか?ってアンケに書きたいもの。

 

しかもさぁ! トドメにあずさ2号歌うじゃない?

あんなの死体蹴り案件じゃない?

こちとら亡骸やで?

日本武道館でライブをやってのけたドーベルが誇るラッパーSWAYとデュエット決めてくれるじゃない?

あれ、ほんとに「9500円でチケット代間違ってませんよね?!」って、キャッシュカードを劇場スタッフに差し出しかけたからね?

「これ、ほんの気持ちです!って二人に渡して下さい!」って訴えかけたからね?(気持ちが重い)

そもそもY崎が歌いだした瞬間「あ、これはもう、私後戻りできないな」って覚悟したもんな。

秋真さんの事、あの歌聞くまでもめっちゃ好きだったけど、もうあずさ2号で深刻に好きなレベルに引き上げられるという事態に遭遇して、私は完全にパニック起こしましたもの。

警戒レベルで言ったら、避難勧告出るレベルの好きさ加減! あ、避難して欲しいのは勿論秋山さんなんだけども。

 

私は初回観劇を四列目という恵まれた席で見たのだけど、秋真さんが歌いだして以降、歌が終わるまでずっと心臓押さえたまんま、あずさ2号を聞いてた。

なんか、もう目を見開きすぎて眼球転げ落ちそうだったし、「ひえええ!」みたいな「好きいいいい!!」みたいな、汗がぶわっと出る位に、自分が秋山さんの事を好きになったのが分かっちゃって、歌ってる秋真さんほんとに素敵で、歌巧いし、そういやテニミュご出身だし、でもこんな隠し玉あるなんて、心の準備で来てなくて、私座席で硬直して、音が鼓膜に響くくらいに脈打つ心臓押さえたまま汗だくで興奮し過ぎて青ざめてすらいた訳で、総じて、そうだね、死ぬ寸前だったよね?

走馬灯来ちゃってたよね?

舞台上から、劇団員がもし私の御様子御覧になられたら「ははーん、あの客は今から死ぬな?」ってお察しできる程に、人体に異常をきたしてた自信があるんだけど、そうなるのもむべなるかなっつう位、あのデュエット素晴らしかった。

ユニット組んで活動して欲しいとか、夢見る位に最高だった。

すぅえーどんと秋真さんにユニットなんて、絶対にWinkを越える最高の二人組アイドルになれる!(何言ってんだ?私)

二人が歌う「寂しい熱帯魚」は是非聞きたい!(何言ってんだ?私)

 

私は、役者としての性質から秋真さんは青柳さんと同じく屋台骨を支える側に回るのかな?と思ってたのですが、むしろ一番揺らぐ側で、ゲーム内で変化していく様子を見せてくれた人のように思います。

勇鐘の登場人物の中でゲーム内で「得られたもの」の形を明瞭に見せてくれた人というべきか、オンラインゲームをプレイする事で仲間と自信を得て現実世界で家族と向き合えるようになってく未来が見えるY崎のキャラクターは、ある種この舞台を体現してるようなキャラで、彼を待ち受けている未来が明るいものであろうと思わせてくれる所含めて、とても良いな、好きだなって感じています。

ある種正当なゲームのプレイの仕方をしてるって言うか、Y崎がゲームに没頭するのって多分に現実逃避の側面もあるような気がして、それが初めのうちは家族から逃げてるからこその耽溺だったかも知れないけど、仲間と出会い心を開き、共に冒険をするうちに自信を得ていく過程を秋真さんは的確に、丁寧に見せてくれていて、それが本当に好ましかった。

あの聞き取りやすく、一切噛む事のない台詞回しも本当に好きだー!

それこそ、中の人が中学生であるバチバチ君とか、明らかに若い子がプレイしてるのであろうアオハルなどではなく、キャラクター内での相当の年嵩であろう大人のY崎を顕著な成長をするキャラクターとしたところも、私は何だか大好きで、あの外見含めY崎は刺さり過ぎた…私に致命傷を負わせてしまったと、今も心臓の辺りを押さえたまま、二人のあずさ2号を思い出しては口ずさんでるのです。

 

 

おざさんはね、私が産んだ。

うん、大丈夫、大丈夫。

全然正気。

ただ、おざさんっていうか…バチバチ君は私が産んだと思ってる。

あ、全然心配しないで?

これ別に私が魔法の粉を鼻から吸ったりとかしてるわけじゃなくてね?

その位、母性をかきたてられたというか、マチネとソワレの間の食事タイムでステーキご飯を食べながら、完全に焦点の合ってない目で「バチバチ君があんなにいい子なのは、私の子だから」と語る私の向かい側に座って、ダッチパンケーキを頬張る事になったお友達に同情するというか、バチバチ君見ててお母さん気分にならない人いる?! いるの?! 私だけじゃないでしょ?!という気持ちで一杯になってる。

そんくらい、マジでうっめぇなぁ…おざさん…!

正直、役者として一番私が撃ち抜かれたのはおざさんかもしれん。

予想を遥かに超えて巧かった。

ゾンビーズの時も巧い人だなぁとは思ってだけど、ほら、何しろ正直お芝居の筋が私にとってはアレ過ぎたので、おざさんが死ぬほど可愛いという事を命綱に乗り切った…そんな思い出しかないから…(悲痛な声) あの舞台の私のチケット代、マジでおざさんのポッケに全額突っ込んで欲しい!ってフォーエバー願ってるから…

 

今回の9人の中だと、まさやすとおざさんの役が演じ手としては難しい役だろうなぁとも感じていて、おざさんは9人中最も外見とプレイヤーのギャップが大きな役だったので、あのワイルドな外見の向こうに、瑞々しくて優しく真面目な可愛い中学生男子の姿を自然に透かして見せた事に、舌を巻きすぎて江戸っ子になる寸前だった。

難なく演じてるように見えたってのが肝要で、役になり切るのに苦労してる様を役者には見せて欲しくない派閥に所属してるので、余計におざさんのバチバチ君役に苦心惨憺してるようには観客として見えなかったっていうとこに惚れこまざるを得ない。

あの役は、おざさんにしか出来ない役だって心底思う。

外見はワイルドな格闘家で、髭まで生えてんのに、高めの声と、甘えた音を滲ませた語尾と、立ち居振る舞いで「あ、中学生男子だ!」って客を納得させるし、違和感一切抱かせないし、うまなりに「かわいいなぁ」って言われた時、私も「可愛いなぁ!」て心底思ってて、芝居だけでここまで外見と中身の乖離を納得させてくれるのは、やっぱり凄いんじゃないの?!と感嘆せずにはいられない。

ジャックの言う事を素直に聞いてるとことか、年下としてあどけなく周りの大人達の言葉に振り回されるところとか、中の人達の関係をフィードバックさせると余計に可愛くて、可愛くて、好きな子の事でうまなりにからかわれてぷくーーっ!ってなっちゃうとことか、愛おしさで胸が潰れっちまいそうになっちゃって、私は心の中で完全に絶叫しとりました。

可愛い! 連れて帰りたい! 育てたい! お母さんと呼ばれたい!!!(限界オタクへの進化)

かくの如く、バチバチ君の事、私産んだかも!ってなっとる人、是非挙手してくれ!

私だけを異常者にしないでくれ!という救難信号も辞さない、そんな心境なのですが、バチバチ君はやること為す事全部が全部かわゆくって、発言も考え方も全部いい子で素直で、そりゃ周りの大人たちは構いたくなるし、弄りたくなるし…、うん、おざさんや。

素のおざさんと一緒や!ともなりました。

バチバチ君って、そう考えると本人が持っている天性の愛され資質に、おざさんの役者としての力量を存分に発揮できるテクニカルな役柄を合わせて出来上がった、稀有なキャラクターなんだよなぁ。

ジャックの事見上げてさ、目をキラキラさせながら喋ってる姿見ると、本当に子どもにしか見えないんだもの。

 

あーーー…そこら辺の稽古場風景…見たい…!(素直な声で)

おざさんを主食として生きてるのかな?っていう位、おざさんが大好物なのぶが、おざさんが子供になって自分の事を年上のお兄ちゃんとして慕ってる芝居をするなんていう面白シチュエーションにおいて、どんな稽古をしたのかだけでも見せて欲しい。

いや、待ってくれ。

だったら、私は半蔵とY崎のデュエットの稽古も見たいし、ジャックとナイトの殺陣稽古も見たいし…うん、追い銭するからDVD特典に稽古場風景をつけてくれ!!!

撮ってんだろ?! みんなで、オーザーイーツをクリスマスに食べてる風景も撮ってんだろ?! 全部出せよ! こっちは、口座空にする覚悟、とっくに決めてんだよ!!(覚悟も重い)

 

ジャックチームの命運と鍵をかけた、ハイロー…もとい、ビッグorスモールゲームでバチバチ君が判断を任された瞬間の、子供だからこその素直な聡明さで、チームを勝利へ導いた時の台詞が大好きで、伸びやかで、人を信じる事を恐れない、その声と眼差しに私は心打たれてしまって、ああこの子は、本当に、なんて、素敵な子なんだろうって。

どれだけ揶揄われても、苛立たされても、バチバチ君はうまなりを心から信じたんだなって。

こんな風に人を信じられる子の将来は、きっと素晴らしいものだろうって心底想えて。

うまなりのおっさんの運をバチバチ君が信じて道を切り開いたあのシーンが、子供が大人を救う瞬間が、ほんとに大好きで、あの時「私、この芝居好きだな。 この思想、本当に好きだな」って心から思ったので、バチバチ君のお蔭で勇鐘の事をとても大好きな芝居だと思ってるんだよ、ありがとうね。 ところで、うちの子にならない?と、感謝してやまないのです(異常者の目付きで)

 

のぶは元気で明るくてのびのびとした大胆な太陽のようなジャックを、「この役十八番です!」と全身で表現してるみたいにイキイキと演じていて、こんなん劇場中の女の子が好きになっちゃうやつやん…!と、心の中で悲鳴が止まらんくなった。

手加減をしてくれ!

じゃないと、恋に落ちるしかない!

何、あの笑顔?!

四列目の時、私通路に物凄い近い席だったので、のぶのキラーコンテンツとも言える必殺の笑顔を間近に拝んだのですが、『この冬、世界が恋する笑顔見つけました』とか、クソダサキャッチコピーを付けたくなる位の最高の笑顔に「ひえ!」って震え上がったからね。

のぶの弾んでるような声で「兄貴!」と町田啓太を呼ぶ度に「ははーん、これが尊いってやつか! うん、尊い(滂沱)」ってなったし、おざさんに頼れるお兄ちゃん面して接する態度を見る度に余りの可愛さに「ヴァルハラはここでいい」って確信した。

ジャックチームの面々は、真面目で優しいナイトチームの面々とは対照的に癖が強くて、一筋縄でいかない面々揃いなんだけど、のぶ演じるジャックはそういう三人を相手に有無を言わせぬ強引さと勢いでパーティ組んじゃって、あれよあれよという間にリーダー役にまで上り詰める役で、演じ方によっては違和感必至の役なのに、持ち前のキャラクターと、あの輝くような笑顔で「そりゃ、そうなるわな」って思わせるの、ほんと強いなって思う。

お歌と共に登場するのもさぁ、もう少女漫画に出てきそうだし、立ち回りは二刀流とか軽々やってのけて、立ち回りの場数踏んでる凄み見せつけられたし、何しろ町田啓太と兄弟役とか、地獄の所業やで! 魂を劇場に置いてけって事かい?みたいな盛り沢山っぷりに寿命がゴリゴリ削られる音を聴かされた。

のぶで見たいと思ってる姿、この舞台で全部見せてやるぜ!って位、のぶのお子様ランチみたいに美味しい役だったもんな。 今思い返しても。

あのおっきな身体全身でさ、自分の気持ちを表現するような芝居をするのぶは思った事を、そのまま口に出してんだろうなぁ!っていう風情が、ほんとに似合うんだよね。

素直でちょっと子供っぽいところが、思慮深いお兄ちゃんとは対照的で、かってヒロさんに「足して2で割れば丁度いい」と言わしめた鈴町コンビが演じた兄弟役の弟キャラならでは!って感じ。

声が大きくて、ハキハキしてる本人の喋り方も役にあってて、劇団員それぞれにも言えるのですが、とても台詞を聞き取りやすい、舞台に向いてる声をしてるよなぁとも思った。

好戦的で決して優しいばかりの人物像じゃないのに、人の懐に入るのが巧くて、言葉に力強さがあって、見てるだけで元気を貰えそうなジャック。

お兄ちゃんと向かい合うのが怖くて、一人で姿を消す件とか、LDHの兄弟キャラ行方不明になりがち問題にまで思いを馳せてしまいそうになるけど、ジャックの場合は素直過ぎるからこそ「拗らせちゃった」んだろうなぁっていうのが分かる感じで、ナイトに対して「謝らなくていい!」っておっきな声で謝罪を制止してしまうトコとか「兄貴だから謝らなくていい」っていう言語化しにくい気持ちの表明とか「あああ、分かる! 分かるよ!」みたいな、あの明快な声は複雑な感情を感覚的に観客に伝える事にとても有用なんだなとも感じた。

多分拗ねちゃってたんだよね。

 

「二人じゃ無理だ!」って、お兄ちゃんに否定されて。

二人じゃ、強敵を倒せないって。

兄弟二人でおばあちゃんの喫茶店を復活させようなんて夢にあと一歩で手が届きそうな最中、そんな風に二人の力を否定されてしまった。

私も、なんだかナイトのあの台詞に刺されちゃって。

そりゃないよ、兄貴!なんて思っちゃって、あの時例え無残に負けたとしても、ジャックはお兄ちゃんに自分を信じて欲しかったんだろうなって考えてる。

中合わせに戦ってきたのにね。

最後の最後で、突き放された。

弟は兄弟力を合わせれば、エンシェントドラゴンを倒せるかも知れないって、自分達の力を信じてたのに、お兄ちゃんは弟ではなくキングを頼りにした。

ナイト、そういうとこやぞ!!

ナイトが想う弟への優しさが、弟にとってはお兄ちゃんから自分は頼りにされてない現実を突きつけるという結末に繋がってしまった所、この優しい物語内随一の残酷なシーンだなって私は思うね。

弟は、お兄ちゃんの事を想って歌ったりだってしてるんだぞ!(あとおばあちゃんの事もな!)(西山さんのツイッターより)

でも、ナイトも弟の事を必死に探してたからなぁ!

うん、引き分け!

このクソデカ感情お互いに向け合い兄弟勝負、引き分けと見做す!

 

鈴町コンビという、我々劇団ファンにとって、たった5文字で関係性を理解させるバッグボーンを持っている二人に兄弟役を演じさせた時点で「劇団の全て、見せてやる!」という気概を感じてはいたけどさぁ、その上で鈴木伸之が演じる弟キャラの決定版!みたいなジャックを提供されてしまうと「こんなん抗えるわけねぇやろ…」と呆然と絶望するしかない事が理解出来たので、また、こういう鈴木伸之下さいと願うばかりです。

 

 

最推しのお町田さん。

まぁ、最推しだからこそね。

沼ってる人間って、推しを身内感覚で評してしまうとこあるやん?

限界オタクの特徴っていうか、ちょっと舌鋒鋭く評してみる事で己の客観性をアッピールする、私がそういう洒落臭いオタクである事を認めないでもないわけで、そんな幕開け早々「劇団のWエースのコンビプレイを惜しみなく、どうぞ!」みたいに鈴町をご提供されてだね? 四列目の席から(このブログ内やたらと四列目というお言葉出てきますが、四列目で勇鐘みた事を冥土の土産にするつもり位大事に想ってるので、どうぞ許してやって下さい)、町田啓太の顔を見上げた私の気持ちをそう簡単にかき乱せると思ったら、ああああーーーーーーーーー!!!! 顔がいいいいーーーー!!!!!!(脳内で暴れはっちゃく乱れ太鼓が打ち鳴らされ中)

やめてーー! やめて、やめて! 最初から鈴町やめて!

私の心臓を壊しに来ないで!!

ぎゃあああーーー!! 兄貴言われとるーー!!! 

事前にお伺いしてたけど、改めて聞くと兄貴なんですね?!

ほんとに鈴町は、LDH名物兄弟関係なんですね?!

ちょっと待って(横山田ヒロシ)兄貴って事は、え? もしかして、二人のお母さんは町田啓太を産んだ後に、鈴木伸之を産んだっていうの?!!

奇跡!! 聖母マリア処女懐胎に匹敵する奇跡!!!

マタイ福音書に記載があってもおかしくないやつ!

大天使ガブリエルが、お告げの為に降りてくるやーつーやー!

 

うん、全然乱れたわ。

物凄い乱れようだったわ。

お町田さんが板の上にいて、平静な瞬間なぞ、1秒たりともなかったわ。

膝に掛けてた劇団ブランケット、ぐちゃぐちゃに握りしめすぎてて、劇団ちゃん達、冒頭からしわっしわになってたわ。

 

私の推し劇団、新感線にて小道具・中道具(小道具に収まらない、セットと小道具の狭間をいくような道具を必要とする特定劇団独特の呼び名)制作を請け負っていた、役者兼(偽義経冥界歌にて『干からびさん』という出てきただけで拍手が巻き起こるような、素敵な役を演じてます。 ライビュ決定したので宜しければ是非!)小道具チーフの高橋岳蔵さんお手製の「役者のテンションを絶対下げないよう細部までこだわり抜いた」甲冑を着込み、剣を手にして現れるのを見た瞬間「夢がかない過ぎた」みたいな私の好きな芝居の台詞に「しまった! 幸せにし過ぎた!」という台詞があるんだけど、「今、私幸せになり過ぎた」って後々に何某かの災禍が約束されてしまったかのような不吉なまでの幸福感を覚えてしまった。

 

容姿のみならずお芝居も「映像畑の人やしなぁ」と侮ってた(舞台クラスタ私の悪癖なのですが、映像畑の役者をすぐ侮るのな。 ほんとに良くない!)私を助走つけて殴りにくるような安定感。

私、安定した芝居をする人を何より尊び、好む人間なので、好きな役者になるの運命づけられてたんだなって位、ナイトは舞台を支え、物語を進行し、作品の主軸として真ん中に立ってくれてました。

事前情報として、「各キャラクターの個性爆発!」みたいな事聞いてたのですが、ナイトはね、何しろ「個性がない」

もう、これは疑いの余地なく、ほんとに癖のない事極まりないキャラクターで、物語の進行を請け負うキャラの宿命でもあるのですが、強いて言うなら「慎重さ」と「親切」と「ツッコミ」がナイトの個性と言えなくもなくもなくない(複雑化)

他者に対する接し方もソツなく、言動も極めて常識的。

無邪気で懐いてくるアオハルをいなし、半蔵の日本語間違いを正し、気弱なY崎の話を静かに聞き、行方不明になった弟を探すお兄さん。

だから、まぁ、普通に「あ、いい人なんですね」って人なのよ。

そっから、キャラクター掘り下げられないやつだし、掘る時間を貰えなかった役や。(取っ散らかっちゃうからね)

もう設定の難しさ故、難役と見做されるうまなりやバチバチ君とは正反対の難しさなのに、逆にその無個性さが唯一無二感があるといいますか、今時珍しい程に端正で王道の役者さんなんだなと今回実感しました。

ど真ん中を歩くべき役なら、ど真ん中にいてくれる。

だから、何処にでも行ける人だし、なんにでもなれる人だ。

平凡な小市民も、独特な世界を持つオタクも、女たらしも、朴念仁も、稀代の悪党だって、自分に役を引き寄せるのではなく、役に自分を寄せて行くように、色んな人間になってくれる人だ。

外見も王道を行くハンサムな人だけど、きっと怖気を奮うほどに醜い役がきたら、愚直に、迷いなく醜い人間になるのだろう。

舞台が演劇コンテンツのなかで最も好きな人間なので、舞台での芝居を観るまでは、最後の結論は出すまいと何となく心に決めてきたのだけど、舞台を観て、完全に射貫かれた。

「ああ、やっぱりこの人は好きな芝居をなさる役者さんだ」と思い知らされると、じゃあ、これからも全力で推すね!とならざるを得なくなってしまった。

 

今回、四方八方に個性の枝を伸ばしているキャラクターの中で、一番の幹の部分になっていたというか、それぞれが自分の枝葉をどれだけ伸ばしても物語が進行していくような太い幹の役目を果たしていたような気がして、それこそが劇団EXILEにおける町田啓太という人の役割そのものなのかも知れないなと勝手に想像。

その人柄を反映してか、ナイトチームの、どのキャラとの関わり方も、本当に可愛くて優しくて良いのよね~

そりゃ、アオハルはメロメロに懐くし、半蔵も頼りにするし、Y崎も心開くし、私だって「こんな人が身近にいてくれたら!」ってなるけど、同時にグズグズに甘えてしまいそうなので、大変危険人物でもあるよね~!と勝手に弟の出奔についても納得。

ゲーム内で会ってるだけの相手が、みんな慕ってしまうような人柄のナイトさん。

頼み事は聞いてくれるし、我が儘許してくれそうだし、身内とならば、相当にジャックはお兄ちゃんに甘えたい放題だったのでは?とか考えると羨ましい反面、あの出来事で一回ナイトの傍から離れてみようという気持ちになるのも分からないではない訳で、ナイトは優しい分、自分がログインしてない間寂しい思いをしてる人がいる事や、自分の目の前から消えた弟がどういう心情だったかとかまでは、理解出来ていなさそうで、そういう何だか鈍いとこまで含めてTHE町田啓太!なキャラクターだなと思いました。

 

おのちゃはね、舞台上で無双してくるんじゃないかな?位まで危惧してた。

技術的に、ほんっとに上手いよね! 器用だし、兎に角力がある!って思ってて、主役級の役も脇の役も過不足なく、ぴったり魅力的に演じこなすもんだから、この人舞台で独り勝ちするんじゃ?ってちょっと怯えてた。

めっちゃくちゃに上手い人が、一人で無双しちゃう舞台ってのを何度か観た事あるんだけど、そういう作品は残酷な位にその役者さんの事しか覚えて無くて、その役者さんに心の全部を潰されてしまったりするもんだから、おのちゃで心を一杯にされて劇場を出る覚悟も決めておったのよ。

でも、おのちゃのお芝居の素敵な所は、同時に調和するとこなんだなぁと、今回実感。

考えたら今まで見て来たお芝居も、共演者をより素敵に見せるような、そういうお芝居の仕方をしてて、そういう特性含めて「うっまい人だなぁ!」と感嘆してたので、おのちゃのチャラ系僧侶なんか、もう、本人の特性と美点とユーモアと機転と、兎に角何もかもがぴったりとパズルに嵌ったみたいに見せて貰える、大好きにならずにおれん役だったなぁって思い返しておるのよ。

ジャックチームが魅力的に見える理由の一つに326がいるからって断言できる位、絡んでるキャラをより魅力的に見せてくれた。

jamの時は、短い出番でとんでもねぇ凄みと、自分の仕事を分かってる職人的巧さを感じたのだけど、今回は舞台、しかも劇団員のみの、役もユーモアたっぷりの可愛い役で、ガラッと演技プランも変わってて、観客の心を台詞でぐっと掴んで、この人何処で芝居したって、何にも怖いものナシだろうなぁっていう、その才覚と度胸に舌をぐるぐる巻きにされてしまったり。

こういう役者さんと一緒に仕事したいって言う作り手は多いでしょうよ。

こんな役やって欲しい!とか、とても想像力を喚起させてくれる人だと思う。

客の反応とかも冷静に見てるし、トラブル対応も完璧だし、ライブにおけるメンタルの強さが格好良すぎて、惚れ惚れした。

326のキャラも、自分で魅力の枠を押し広げていった感があるというか、声の調子一つで客をあんなに笑わせられるなんて、圧巻としかいいようがない。

EXITの兼近さんを参考にされたとかで、あまり存じ上げない事もあってか、「今時のチャラいってこういう感じなのか!」と私も勉強させて貰った感があるのだけど、どうにもアゲ↑な言動に対して距離感を覚えがちなお年頃私であっても、326の言葉遣いは何だか可愛くて、彼が喋る度におもちゃ箱を目の前で引っくり返して貰ってるようなワクワク感があって、彼が目指している職業含め、外側から見えるものだけで人を判断しない方がいいなって、心から思わせて貰った。

茶目っ気たっぷりの326の言動は、何も枠に嵌められてなくて、物語を作ってる人の倫理観が一番反映されてるみたいに、あんまりへこたれないし、常にポジティブだし、いつも前へ、前へって向かってる。

こういうキャラクターに対して年輩の創作者が付与しがちな性質であるところの常に人を小馬鹿にしていて、怠け者の、狡賢い子にしないだけでも、私はこの物語自体を大いに好む要因になり得るのだけど、中学生のバチバチ君と二人してうまなりに叱られて首を傾げていたり、ジャックの話に感動して号泣したり、ゲーム内でタピっちゃったり、兎に角無邪気で、自由奔放で、こういう人が介護士になったら、おじいちゃん・おばあちゃんは目が離せなくて、世話して貰ってるのに、世話焼きたくて、可愛くって仕方ないだろうなって思う位に、愛しくて堪らなくなってしまった。

健やかでのびやかな人を、おのちゃが屈託なく演じてるのを見て、この曇りのなさと言うか、ある種の透明感に私は呆気に取られたんだと思う。

劇団の番組とかでは、捻くれ言動の多い人なので(そこが魅力的なのだけど!)役ともなれば、ここまで邪気のない子を演じられるのか!って。

素直な心のままの言動を貫く役が、こんなに似合う人なのか!って慄いたのよ。

他人との距離感の詰め方も、怖いものナシっていうか、すぐに「ぽよ」付けで呼んじゃうし、他人に馬鹿にされてきた事をコンプレックスに思っても、絶対に周囲に迎合せずに自分のスタイル貫いてるし、そういうとこはおのちゃと同じく言動に反して肝の据わった青年なんだろうなぁと思ってる。

326というキャラクターの肉付けに、どの位おのちゃのアイデアが反映されているかは分からないのだけど(でも、川本さんのブログでの口振りを見るに、相当劇団員の意見を反映し舞台上で違和感のないものに仕上げてくれてる感じがする。 ありがてぇ!)326はキャラクターの性質上言葉に情緒がないから、笑い以外の観客に対する希求力を台詞に求める事は難しい人だと思うのね。

おのちゃの匙加減一つ、言葉の音程や、佇まい一つで全く受け止められ方の変わるキャラの肉付けは、おのちゃの中にネオ渋谷系のチャラ遺伝子が存在してるならいざ知らず、普段は家でゲームしてます! 青柳さんに誘われても、お外に出るの断る事あるし、秋真さんとのご飯ではすぐスマホでゲームしちゃいます!なタイプだと一から勉強してった事は想像に難くない訳で、凄いなぁ!って。

兎に角尊敬しかない。

おのちゃの観察眼と、自分の芝居へのフィードバックの巧さと、集めてきた材料を上手に自分のキャラクターの血肉に変える錬金術の腕前を鑑みて、凄いなぁ! なんて器用で、創造力のある人なんだ!と慄いでおります。

 

さて、現時点で、当初の目標である二万字とか平気で越えちゃってて、何一つ考察も無ければ、目を開くような閃きもない文章を、何でこんなに長々と書けるのか?

川本さんに追いつけ追い越せだぜ!と、勇鐘後のロスに喘ぐ民を癒してくれたブログに長さのみが追い付こうとしているけど、塵も積もれば汚くなるって半蔵も言ってたけど、こんだけ大量の塵文章は取っ散らかってて汚いって、自覚なさいよ!

青柳さんをあれ程「狂ってる!」と罵っておいて、私とて別の意味で正気ではないのでは? 千秋楽から二週間以上経ってもメダパニ状態とか、そうとう呪われてんぞ?とオドオドしつつ、すぅえーどんの事も書きたいよねー!

そりゃ、長々と書きたいよねー!

うん、書きます!(宣言)ってんで、すぅえーどんこんなに可愛いなんて、何処に隠してたの?の謎に迫りたいと思います。

いや、劇団の前からのファンの人とか、ドーベルファンとかは「可愛いに決まってるでしょうが!」みたいなお気持ちかも知れませんが、私の把握してるすぅえーどんの可愛さとはまた別次元存在していた、ハチャメチャなキュートさに、見事に息の音が止められました。

だって、今日家族に、フェイスブックに掲載されてたすぅえーどんが大きなワンコちゃん抱っこしてる写真見せたら「怖そうなヤンキーに抱っこされてても、こんなに大人しいなんて、ワンコえらいぞ!」とか褒めてたからね。

OK!

そこは、客観的に認めて行きたい。

そこは、認めようよ。

例えば、蕎麦屋とかが満席で、だ?

「相席お願いします」とか店員さんに案内された席に、すぅえーどんが座ってたら、その顔の良さに気付く前に怖くて、ちょっと尿が漏れる。

例え、10割蕎麦の名店で、新蕎麦食べたとしても、その風味は分からなくなるし、歯に金のグリルが嵌ってたとしたら、「お蕎麦食べる時には、外した方がきっといいよ? 金の味とか噛んだ事ないから分かんないけど、お蕎麦とは合わないと思うんだ」とかいう助言だって、相当なビブラートが掛かったウィスパーボイスになるから、すぅえーどんには届かないだろう。

そういう相手だ。

そういうビジュアルだ。

少なくとも、高校・大学と文芸部の部長職につき、図書館の副委員長をして、制服のスカートの丈の長さが脛の半ば位まであるような学生時代を送っていた、そういう私からすると、すぅえーどんのビジュアルは、決して親しみを覚える類のものではない。

遠くに眺めて、その凶暴さに慄く類のものだ。

 

LDHという、事務所を好きになってはいるが、すぅえーどんのビジュアルの人と蕎麦屋で相席したいかつったら、別の話になってきて、その内面が最強のリアコ製造機であり、ファンと誠実に対話する太陽の化身のような好青年であり、才能の塊で、お願いだから寝て!と拝みたくなる程勤勉で、何足の草鞋履いてんだ?という位多才な人だと分かったからこそ、現在私は好感を抱いてる訳で、そういうすぅえーどんの言動に対して抱く「可愛い人だ」という気持ちというのは、やっぱり遠くから眺めての実感であり、その距離感みたいなものは変わらんだろうなって思ってたのよ。

可愛いって気持ちより、私は尊敬とか、憧憬とか、陶酔とか、そっちの気持ちのがすぅえーどんに対しては強かった。

 

半蔵を見るまでは。

 

あいつ、一気に距離を詰めて来やがった。

忍者だけにね!

赤い忍び装束があんなに似合う人いる?!

しかも、一人だけ半纏お色直しタイムあるし!

何それ?! 課金アイテム?! 対して性能良くないけど、見た目が格好いいから、コアなプレイヤーがアクセサリー感覚で課金しちゃうアイテム?!

ビジュアルも可愛けりゃ、性格も可愛いし、言動も可愛くて、しかもその言葉全部、半蔵の台詞なのかすぅえーどんの言葉なのかが分からなくなる位に、彼の人間性にマッチしてるように思えてならなかった。

 

忍者オタクで、日本を愛する外国人。

落語が好きで、人情噺が好きで、談志の芝浜がとりわけお気に入り。

なんでだろう?

その正体が、本当にぴったり合うすぅえーどん。

日本という国は、彼にとっては狭いんじゃないかしら?って言う位、仕事が手広くて、発想が規格外なすぅえーどんは、実は外国人だよ!って役も「ああ!」って頷くみたいに納得させられた。

日本が大好きな半蔵は、愛しいばかりの人物造形をしていて。

好きな物を語る時に周りの空気までキラキラ輝かせるみたいな半蔵の事、嫌いになれる人なんて世界中どこ捜したっていないんじゃないかしら?

舞台上屈指の可愛いシーン「んーん!」の件なんて、劇場中が溶けてたもの。

可愛い動物動画見てるみたいな顔になってたもの。

唇を、むーって引き結んだ形にして、にっこりと微笑んだまま首を振る、その幼気な表情と声といったら、もう! もう! もう!(地団駄)

アオハルとのコンビネーションも可愛い&可愛くて、ちょこまか、ちょこまか、二人とも決して小柄とは言えん身体で舞台の上をあっちにいったり、こっちに来たり。

予想だにしてなかったすぅえーどんの可愛さを目の当たりにして「こ、こんな可愛かったの?!」みたいな、眼鏡を外した委員長の素顔にびっくりする男子高生の気分を味わったみたいな、そんな新鮮な驚きに見舞われたし、例えが昭和なのも勿論分かってる。

生まれが昭和だから許して欲しいって乞うている。

 

半蔵が好き過ぎる余り、半蔵みたいな外国の人が念願の日本にやってきたら、絶対楽しんでって欲しいし、がっかりさせたくないし、憧れの日本への気持ちを一つだって損ねないまま自国へ帰って欲しいから、彼が素晴らしい!と思ってる日本で在り続けなければならないな…とまで決意してしまった。

舞台を観て、劇団員の事をもっと好きなって劇場から帰れたらPerfectだな!なんて舞台を観る前は思ってたけど、まさに、まさに。

私は、リア恋製造機なすぅえーどんのギャップ可愛い!な策略にまんまと嵌り、更に好きになってしまった。

正直、曇りなき眼で、小さめの声で言えば、一番お芝居の事を心配してたのもすぅえーどんなのだ。

私がすぅえーどんのお芝居をちゃんと見てる作品が「ワイヒ」であるという事を鑑みても、そこはお許し願いたい。

その後「ペンション・恋は桃色」で「およよ?」みたいな、この役はすぅえーどんにしか出来ないようなとても魅力的な役を、魅力的なお芝居で演じてるなぁとか思いはしたのだが、舞台を観て私の傲慢な心配は圧倒的「可愛い!」と「好き!」に塗りつぶされてしまった。

全部が良かった。

小手先じゃなくて、指の先まで半蔵になってて、ここに至るまでのすぅえーどんの誠実さすら滲む、そういうお芝居が本当に素敵で、とても良かった。

だから私は、もうここまできたら(?)ここから、もう一段階上のギャップにやられるべく、ドーベルさんのライブも行って見るべきか?なんて、ちょっと悩み出したりまでしておるのです。

 

 

よし、まさやす!

やっと、まさやすの事が書ける嬉しい!

待ってました!

だって、凄かったじゃない?

うまなりのあのギリギリのバランス感覚。

あの役をあんなにも嫌われず、愛嬌たっぷりに、演じこなせるの凄くない?

無神経で、いい加減で、えらっそうで、守銭奴で、口を開けば、すぐ文句!

おざさんのが年上なのに、バチバチ君に「おっさん」って呼ばれてるのに一切の違和感を覚えないおっさんっぷり!(ここをコンビ関係にしたの、天才だと思う)

ゲームのキャラなのに、一等所帯じみてるというか、現実味があるというか、言動全部が人間!って感じで、生臭くて、そういうのを必要以上にエグ味を持たせずに演じて見せたの、本当に巧いって思ってる。

力があるんですよね。

見てて本当に安心した。

台詞もほんっとに聞き取りやすいし、声も良いし、顔が大きいところも(現代基準において顔が小さいって褒め言葉になってて、反対の意味で顔が大きいっていうと悪口めいて聞こえる事に、私は大いに不満を抱いてるからな! こと、舞台に立つ役者は顔が大きい方が見栄えがええんや。 みんな違ってみんないい!)大変素敵で、まさやすよ、どんどん舞台に立ってくれ!

これからも、舞台で重宝され続けてくれ! 観に行くから!と一心不乱にお祈り。

のぶに劇団の宝とまで言わしめ、取り憑かれたように「飛ばしたい」と言われ続けたまさやす。

あんまりにも事前段階でネタ的に扱われるもんだから、舞台観るまでは「へんてこな扱い受けてたらどうしよう」とか「悪ノリし過ぎて、飛び道具にしたって程があるぜ!みたいな、破綻した取り扱われ方してたら、アンケで抗議しよう」とまで私決意してたのよ、マジで、マジで(モンペフェイス)

まさやすがいいよって言っても、お母さんは許さないよ!(お母さんではない)

なのに、まぁ、本当に、ね!

これ、川本さんにお礼言ったらいいのか、畑さんにお礼言ったらいいのか分からないのだけれども、まさやすのお芝居と、川本さんの丁寧なキャラメイクと畑さんの脚本の力が三位一体となって、こんなに絶妙な、達者な役者が演じた時に、その魅力が爆発するみたいな、旨味のあるお役を、ありがとうございました!な結果となってた。

欠点だらけで、バチバチ君が言ってたみたいに「いいとこなし」なうまなりは、ゲーム自体楽しんでるというよりは、ギャンブルの一環として嗜んでるところもあってか、IGNITIONに対する距離感も他のメンバーとは違ってかなり遠いキャラなのよ。

だから、ゲーム内での己の欠点や言動に対する認識も、まぁ、仮想の世界だし?みたいな気楽さが滲んでて、ゲームに入れ込み過ぎてなくて、冷静な言動が多い気がする。

ゲームの世界を俯瞰で見てるから、勘も鋭くて、こういう人がギャンブラーとして優秀か?といえば、勝負運がないっていうね!

ほんとに、ジャックじゃないけどザワザワするというか、勝率二割なのに、あんなに自信満々だったの?!みたいな。

まぁ、命を取られる訳でもなければ、大金を賭けてる訳でもないから、若い連中にフかしこいて、いい気分になっとこうみたいな、そんなうまなりが、初めて仲間の命運も背負って「責任」というものを感じて挑んだのが、あのハイロー…もといBIG or SMALLだったんじゃないかな?って思うのよね。

バチバチ君がいったみたいに「運は自分で引き寄せるもの」だとして、あの瞬間まで、もしかしたら、それまで借金を重ねる原因になった賭け事の全てに対しても、運を呼ぶほどの全力を尽くしてなかったんじゃないか?って。

うまなりが勝つためには何よりも必要だったのは「仲間」だったんじゃないか?って考えると、余計にあのシーンで、バチバチ君がうまなりの運を信じたのは彼の人生にとってもターニングポイントになったんじゃないかな?って考えてる。

損得とかじゃなくて、あの時勝ちたいと思ったのは、仲間の為だと思うし、誰かに信じて貰えるって、嬉しくて怖い事だから。

しかも相手が子供だったら、余計に裏切れない訳で。

複数回観劇してる私は、脳味噌がシロアリの住処なのかな?という程にスカスカなので、毎回「当たれ!」って最後の勝負で祈ってしまうし、勝負に勝った瞬間「うまなり、良かったねぇ」って心底ほっとする。

まぁ、この成功体験を元に今以上にギャンブルに入れ込まれると困る訳で、他のキャラとうまなりが違うなぁっていうのは、IGNITIONでの経験でポジティブな結果を得られるかっていうと、うまなりだけがちょっと不安。

まぁ、私が賭け事に対して、あまり良い感情を持ってないせいもあるんだろうけど、あの物語の後のうまなりが、どうかギャンブル依存症にはなってませんように!とか祈っておったり。

別に真面目に働いて借金返せてますように!とか、ギャンブルからすっぱり足を洗ってますように!とか、そういう極端な事を望んだりしないのですが、身を持ち崩したりしないように、競艇には付き合わなくてもいいから「おっさん、ちゃんとしろよ!」ってバチバチ君に定期的に喝を入れて貰いたいなとか、望んでしまってる。

でもなぁ、中学生男子におっさんの面倒を見て欲しいなんて願うなんてのもなぁ?

兎に角、こんな風に舞台以降の物語にまで心配の根を張らせるほどには、私はうまなりの事が大好きなのです。

 

 

さて! ここまで、2万6千字を費やしておりますが、大体全感想可愛いいしか言ってない事に気付き頭を抱えてもいます。

なんやったら、二万六千回可愛い書けば事足りるやつや、うん、サイコパス

というわけで、最後位は可愛い禁止!

食べリポとかで、リポーターさんが最初に教えられる事は「おいしい」って言わない!って事らしいし(他人事また聞き情報)劇団ちゃんに対して「可愛い」って言うのって、殴られて「痛い!」って言うのと同じ事だと思うのよね!

安易! 余りにも安易!(感想最終局面まで来ての遅すぎる気付き)

抗うからな! 私!

劇団の可愛いに抗ってやる!

 

さぁ、ラストは、誰だ?!

寛ちゃんか!!!!!!

 

 

勿論、可愛い選手権優勝。(早すぎる敗北)

 

あざとくても、小悪魔アゲハなので、無問題。

そう、つまり寛ちゃんはアジアのパピヨン きれいな水を飲む まらみん たまらっふん~ふふ~ん(歌詞が曖昧)♪(何の事だか分からない子は、島谷ひとみ パピヨンで検索検索ぅ!)

衣装からして妖精味のあったしね!

ファンタジーの世界からやってきました感が凄すぎて、劇団の最年少が本気出したら可愛さで国が亡ぶなと確信。

 

ナイトに対する態度とか、全部甘えたり、拗ねたり、我が儘言ったり、おねだりしたり!

ナイトの中の人が悪いおじさんなら、お前大変だぞ!というような初期能力値を可愛さに全振りしたような王道の可愛いキャラに加えて、中の人は女の子じゃ?疑惑が出るようなフェミニンな言動が目立つアオハルは、劇団員総出演の性質上男しかいない舞台上に花を添えてるようにも見えて「なんでそんなに可愛いんですか?」って問いかけたいし、「遺伝子ですね!」って力強く答えられたいよね、実際のとこね。

引きこもり気味で、人に嫌われるのが怖い学生なアオハルはIGNITIONの中ではY崎の事を真っ先にパーティに入れる事を決めたり、真っ暗闇の中ではY崎の手首を掴んだり、半蔵とはポンポンと軽妙な遣り取りを矢継ぎ早に見せて、決してコミュニケーション能力が欠如してるようには見えなくて、本人が言う通り嫌われたくないって気持ちのあまりリアルな人間関係に疲弊しちゃったのかな?とか勝手に想像。

そんなアオハルからすればナイトは、優しいし、色々教えてくれるし、強いし、穏やかで丁寧だし、そりゃ懐くわ!

誰でも懐くわ!

そんで、明るくて悪意の欠片もなくって、陽気で天真爛漫な半蔵とだって仲良しになるの納得だし、中の人と同じく年上男性だと甘え易いのかY崎ともすぐに打ち解けてて、彼(もしくは彼女?)なりにIGNITION内で人間関係を構築し、一緒に一つの事を成し遂げてく経験を積んでたんだろうなぁと思う。

ラストバトルの後のアオハルは怖いものなしに、友達を作ってくんじゃないかな?とか想像出来て、ゲームの良し悪しってどの時代においても教育的観点から語られがちだけど、アオハルにとっては良い結果を産んだし、結局世の中全てのコンテンツって、コンテンツそのものに罪悪を求められるべきではなくて、そのコンテンツを楽しむ人間の人間性自体が取りざたされるべきなんだなと実感した。

 

寛ちゃんは、だから彼自身の若さも相まってか、このゲームがアオハル自身にどういう影響を及ぼすか舞台を観ている間は、その良し悪しの判断が経過を経ないと付きにくい感じがあって、その危うさにちょっとドキドキした。

Y崎は自分の中に予め存在する物を改めて見つけ出す事が肝要であるキャラクターだし、半蔵はそもそも何も見失って等はいない。

アオハルの子供感と言うか、頼りない感じというのは、ナイトでなくとも支えになる存在で在らねば!という気持ちを掻き立てる風情があって(それは、何となくお町田さんと寛ちゃんの実際の関係性にも通ずるものがあるよね)庇護欲とはこういう気持ちなのか…と実感したのだけど、同時にベテラン勇者の旅に同行する成長途中にある戦士の玉子という佇まいは、確かにある種の主人公感があって川本さんが少年ジャンプっぽいと仰るのも分かるなと感じた。

 

色んな意味でバチバチ君とある意味対になってる存在と言うか、子供に接する時の大人って言うのは、ジャックチームの面々のように同じ目線に立ち、その意見を求め、侮る事無く頼りにする事も大事だし、同時にナイトのように迷ってる時は正しい方向に手を引き、自らの行動を見せて、成長を促す事も必要で、私はオンラインゲームってやった事がなくて、何だか怖いイメージを抱いていたのですが、子供がカッコいい大人や信頼出来る大人に出会える場になってるのならいいなって。

勿論、それは夢見がちな理想なのかもしれないけど、色んな人に出会える場所でもあり、自分の成長の糧になる大人に出会える場所であるのなら、オンラインゲームってとてもいいなって思った。

まぁ、子供を食い物にする大人も沢山いるだろうから、勇鐘みたいな事ばかりではないんだろうし、そもそも便宜上舞台がオンラインゲームになっただけであって、この物語は8人の勇者と1人と魔王のそれぞれの心の成長であったり、過去への決着をつける事であったりが重要なわけで、そこは取沙汰すべきではないんですけどね、私の中でこの物語に見られる大人の子供への関わり方が全部理想的で。

それこそ、キングに対するゼウスとアーサーの関わり方含め、バチバチ君とアオハルに対する大人達のコミニケーションの取り方が好きだったので、そこも含めてアオハルが生き生きとゲームの中では仲間を作り、冒険する姿が寛ちゃんの無邪気な声音と相まって、よかったなぁと感じてた。

 

しかし、しみじみ思い返すに役柄上寛ちゃん結構段取り多いし、説明台詞も多いし、舞台経験他のメンツに比べても少ない子なのに、これ相当負担の大きな役だよな、頑張ったよなぁ!と感嘆。

声も潰れてないし、疲れた様子も余りなかったし、わ、若さよ…!と羨みつつ、その若さを一切言い訳にしない堂々たる演じっぷりに、流石や…!と唸っております。

末恐ろしいというか、期待しかないというか、映像だけじゃなくて、舞台もどんどん出て欲しいって思ったな、ほんとに、ほんとに!

 

ようやく、各劇団員の感想が書き終わったぞぉ!

あとちょっと! あとちょっとだからね!と、ここまで読んで下さってる人を励ましつつ、どうしても書いておきたいのは、あのラストバトルの光景で。

アオハルに「友達になって!」と乞われて「合点!」とばかりにライトスティックを振った時、いかんともしがたく私は私の中のMASAKOを感じずにいられなかった。

性格的に、こういうのあんまり得意じゃなくて。

観劇で、観客側に何らかのアクションを求める事に違和感とか、照れくささを感じてて、でも、今回ばかりは満面の笑みを浮かべて夢中でライトスティックを振ってた。

そして、どうしようもなくjamのコンサートシーンを思い出した。

MASAKOもうっとりした顔でライトスティック振ってて、途中で自分望みが叶えられない現実に凍り付いた。

彼女は満たされないまま銃に撃たれた。

だが、私は、撃たれずに幸せなMASAKOになってしまった。

MASAKOは望んだものを与えられなかったけど、私は欲しいもの全部を与えられたウルトラハッピーな劇団の限界オタクと化したし、それは劇場の観客全員を満たす為に魂を削った彼らに応えた結果だったとも思う。

ライトスティック振りながら「幸せ」って思ったもの。

綺麗で、楽しくて、嬉しくて、キラキラしたもの全部が私の視界を埋め尽くしていた。

客席の私達を観て「星空みたいだ」と彼らは言った。

私の目には、彼らこそがお星さまに見えた。

キラキラ輝く、眩しい星達に見えた。

目が開けられなくなる位、彼らは眩しかったんだ。 ほんとの話ね。

 

という事で、ほんとに何も賢い事は書かず、ひたすら劇団ちゃんは舞台の上でも最高可愛いマジで大好きこれからもよろしく!という事を書き連ねて参った訳だが、最後にスタッフワークの見事さにだけ、どうか! 何卒一つ! もうちょっとだけ書かせて欲しい。

数年ほど前まで舞台に投影される映像っていうのが私はあまし好きじゃなくて。

私の推し劇団が、舞台設定の説明などで多用し始めた影響もあるんだけど、それがあんまりセンスがなかったせいもあり、舞台で映像なんか見たかねぇよ!ってブスくれてたのよ。

だけど、その後ナイロン100℃とかが代表的だと思うんだけどプロジェクションマッピングを利用した、滅茶苦茶かっこいいOPとかが舞台で見られるようになって、私の舞台で見る映像嫌いは相当緩和されたのね。

そこにきて、今回の勇鐘では劇団員だけで舞台をやるという挑戦に必要不可欠な要素としてプロジェクションマッピングが利用されてて、そこに日本屈指の身体能力を誇るであろう劇団員の肉体的表現を組み合わせ、立ち回りの相手を表現するのみならずレベル上げの視覚的分かり易さや、マップの移動、試練の内容などまで劇団側が観客に理解して欲しい世界観を極めて分かり易く伝えてくれた事で「これは、凄い!」と素直に感服せざるを得なくなってしまった。

色んな意味で劇場で舞台を見慣れていない客層相手に抽象的な事をやっても伝わりにくいだろうし、さりとて具象的なセットだと場面転換が難しく、ゲーム世界を表現するとなると予算が掛かり過ぎる。

そこを、簡素な舞台に映像を投影し、その映像に合わせた動きを役者が身体に叩き込む事で様々にエリアが変わるゲームの世界を違和感なく表現してくれていて、演出うめぇなぁ…と、惚れ惚れしたというか、映像クリエイターも凄いし、ここに至るまでどんだけ試行錯誤したんだろ?とか考えすぎると、これ滅茶苦茶金掛かってる舞台だな…と気付かざるを得なくて、とりあえずチケット代を二万支払いたくなった。(てか、高額転売されてた定価以上のチケット代は全部劇団に差し出せ!)

西山さんの音楽もマジ最高大好き天才の仕事過ぎる!って感じで、ホットパンツフィーバーと、あずさ2号(SONG BY SWAY&秋真)と、十六夜ギンギラギンと、星空コーヒーは配信とかでいいから曲を売って欲しいって本気で望んでる。

衣装とかは、もう書けない。

素晴らし過ぎて。

みんな知っての通りだから、もういいよ。

ただ、私はナカサチさんという名前を深く胸に刻み込んだし、この先別の舞台でお名前見たら『この舞台は少なくとも衣装は最高傑作を約束された』と確信する位絶対の信頼を置くし、新感線の高橋さんお手製の甲冑や剣とかも見ての通りの超高額課金アイテム感が出てて、それどんだけお金詰んだの?!

ナイトもジャックも、喫茶店立て直す為に普通にお金貯めるっていうのも一つの方法だよ!とか野暮な事を言いたくなる位、格好良かった。

あとね! サンプラー! あの、立ち回りに合わせて剣戟音が聞こえて来るのも新感線の技術だから!

ていうか、新感線のスタッフワークじゃないとできないヤツだから!

なんか、観客的にシレっと普通に受け入れちゃいそうだけど、あれ各公演役者の動きに合わせて音が予め保存されてるキーボードを現場で叩いて、音をリアタイで流してるやつだから!

そんな事出来るスタッフ抱えてるの新感線だけだし、そのスタッフワークを引っ張ってきた時点で、とんでもねぇ事だから!!!!!と、全力前のめりで、力説しつつ、次回公演は是非人間相手の立ち回りをみたいなとも思ってて、ここまで新感線のスタッフワークを借りたのだから、今度はアクションクラブ(新感線の公演に必須のプロの立ち回り集団。 兎に角格好よくて、役に合わせた立ち回りを作ってくれるし、相手役も務めてくれる)の胸も借りてくれ!とか今から祈っておこう。

 

脚本もほんと巧く出来てて、鐘が鳴る場面の意味とか私は相当に阿呆なので全然分かってなかったけど(正直、先後喫茶店の鐘の音が鳴るとこですら『あ、これタイトルに掛かってるのか!』と気付いたのは他人様のツイートを見た時やったからね! その通り! 私の脳は死んでいる!)川本さんのブログを読むだに、こんなに大事に丁寧に作ってくれて、大成功を納め、関わった人達がみんな愛してくれるような舞台を観劇出来た事、そんな舞台の上に立ってたのが劇団EXILEであった事が嬉しくてしょうがない。

 

私は、キングがいたら、エンシェントドラゴンに勝てただろうか?って、舞台が終わってから考えてる。

ゼウスとアーサーは、相当に高レベルにまで育て上げられてそうだったし、キングは兎に角強かったっぽいからね、もしかしたら勝てたかもしれない。

私は心がゴビ砂漠より乾いてるので、仮想現実で得たあぶく銭も、汗水たらして稼いだお金も同じ金は金だと思ってるし、彼ら三人がゲーム内で得た金を「努力せずに得た金」と断ずる気もない。

けど、鐘は鳴らんだろうなぁって。

三人で、エンシェントドラゴンを倒したとしたら、鐘の音は聞こえなかっただろうとも思ってる。

勇者のために鐘は鳴る。

自分の弱さを認め、勇気を抱いた者はみんな勇者だ。

ゼウスとアーサーはきっと勇者ではなかった。

私の心はラスク位に乾いてるので、ゲームで得た賞金で立て直した喫茶店だろうが、彼ら自身が現実に稼いだお金で立て直した喫茶店だろうが出される珈琲の味に違いはあるまいと思ってるのだけど、おばあちゃんはきっと、舞台のラストで響いた喫茶店の鐘の音を何より喜んだと思うし、小さく笑ってプレイヤーを見送ったナイトも同じ気持ちだったらいいなと思っております。

 

 

という事で、三万文字を越えてしまいました。

まだまだ、書きたい事があったような気がするけれど、とりあえずはここで。

勇者のために鐘は鳴るの感想を終えたいと思います。

 

嗚呼、これで本当に私もログアウトだ。