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JAM -the drama-  最終話感想

感想なんて書けないよ!!!!(最初からクライマックス)
基本、自分が書きたければ書くし、書きたくない事は絶対に書かないのスタンスでブログもツイッタもやっております、どうも私です!なのですが、書きたい・書きたくないとかそういう問題じゃなくてマジで書けない!
なんだろうね? なんか、知らん国の、知らん祭りのクライマックスに居合わせた観光客みたいな心境に陥っていて、したり顔で語られてきたドラマのセオリーも、常識も、面白いコンテンツの条件も何もかもお構いなしな作品を見たんだなって、そればっかりを今実感しております。

何しろ直前に見てたのが、「SUPER RICH」だった私です。
あのドラマ御覧になった方なら分かるかと思いますが、お町田さん「ジェットコースターのような展開」という言葉を気に入ったのか、JAMでもよく使われていた表現をSUPER RICH」相手にも使っていますが、いや全然違うぜ?みたいな
ジェットコースターはジェットコースターでも、「SUPER RICH」はちゃんとレールの上を走ってくれるから安心して身を任せられるけど、JAMはなんか…ファイナルデッドコースターっていうか…死の運命は避けられないっていうか…レールとか途中から無くて宇宙?とか?そういうとこに向かって走ってる、気付いたらそこはブラックホールの中でしたみたいな、そういうコンテンツだから。
とにかく、「SUPER RICH」は一種JAMの対局をいくような内容でしたから、JAMを最終回を見終わった後の私の虚脱具合と言ったら、凄くって!
今のドラマの流行を正確に踏襲したコンテンツから、無秩序という概念をドラマにしたらこうなっちゃった!みたいな、ドラマ界の渾沌様みたいなコンテンツをハシゴした私の心境を述べるとしたら「寒暖差で体調が悪くなる」以外の何ものでもなかったのです。

全話思い返してみても、JAMドラって訳の分からん景気の良さがあって「ここをこんなにこだわって作る?」みたいな箇所が点在しているおかげで、深夜の配信ドラマの割に貧乏臭さを嗅ぐ事は殆どなかったし、私はLDHコンテンツには「景気の良さ頂戴よ!」といつでもハンズアップしてる人種ではあるので景気の良い劇団EXILEコンテンツを享受出来たのだと思えば、満足笑顔を浮かべていられる筈なのに、「私は二ヶ月もの間、何を見ていたのだろう?」と首を傾げる角度が真っ直ぐになれないのも、正直な気持ちな訳で。

何しろ数多あるLDHグループの中でも、劇団EXILEは無法地帯担当なわけで(いつのまにか)(事前許可とかファン的に出した覚えもないのに)(しかし、仕事のカラーが劇団であるという特殊性を加味しても、劇団EXILEと他グループは余りにも違い過ぎるのは確かな話で)物語コンテンツで役者が役を演じる以上、推し達に対して「芝居が巧い」とか「気持ちが伝わって来て感動した」とか演技を取沙汰した感想を述べたいものなのですが、全8話に対し律儀に感想書き続けてましたけど、一回も!
そう、ただの一回とて演技に私は言及致しませんでした。
いや、だって、巧いとか巧くないとか、そういう範疇を取沙汰するようなもの、私見せて貰ってないんだもの。
多少なりとも、舞台クラスタを齧ってる私がドラマを見て巧い巧いと褒めそやした感想といったら「ヒロシは歌が本当に巧いなぁ」ばかりでしたからね?
最終話もキャモンを聞いて「確かに超絶パフォーマンスだ!」と事前予告に納得し、タカシとヒロシが抱き合う姿に感動していいのか、笑っていいのか中途半端な表情を浮かべるしかなかったのですが、それ以降に巻き起こった出来事達に対しては本当に、一切分からなくって。
私、JAMに関しては分からないが毎話更新されていってるのですが、最終話の分からなさを目の当たりにするに至って、やっと得た結論としては、SABU監督作品全般にも言えることなんですけど、「JAMのスピード感の正体ってツッコミが存在してないってとこだな」って事なんですよね。
ツッコミって、視聴者に対して「貴方達の世界と地続きの常識が存在してますよ」っていう一種の証左になると思うんですけど、JAMに関しては「貴方達の世界とは一切合切常識が違うんですよ」と言わんばかりに、巻き起こる奇想天外な出来事全て「そういうもの」として登場人物が受け入れていくものだから、そりゃ話が早いし、私達は置いて行かれるしかないって寸法よと納得もしたのでした。

ゴーストシンガーの話とか、もう私の顔「無」でしたもの。
タケルが幽霊とコミュニケーションが取れる事とか、前提以前に「え? 神様にお告げ貰うような男やで? 当然でしょ」って感じになってるし、他の面々もゴーストシンガーって文字通りかよ!!って事すら誰も言わんもんね。
私だとて負けじと(?)ゴーストと契約結んでくれって言われて「やってみます」とか返事しちゃうマネにも「有能マネだなぁ」という感慨しか抱けなくなってたし、ヒロシに予知能力を見出したタケルにラリアちゃんが「裏の世界って大体あのパターンだと思うんだけど」とツッコんだ時に(JAM世界、こういうツッコミはあるのよ。 そこツッコむなら、もっと大事なトコあるよね?っていうツッコミは存在してるのよ)みんながタケルからそっと顔を背ける辺りは、私達にちゃんと判るタイプの面白さを提供してくれていて「なんで、この面白とライフルと金城の超能力が対決して劇団EXILEを宙に浮かせる面白が同居するドラマつくるの?!」って、もう不安すら抱いちゃった。

このドラマの奇想天外さを二ヶ月浴び続けてきた私は、いい台詞風にテツオが発した「仲間の為だったらなんだって出来る」って言葉も不穏に感じるし、タケルに対して皆が掛けた「俺も信じる」って言葉にも「タケルに信じるとか言っちゃうのって、これ全員、ラッセンとかヒロ・ヤマガタの絵を買っちゃうタイプだわ。 もしくは知人がアムウェイに染まって、とりあえず御茶濁しに洗剤とか買ったらずっと厄介な目に遭うタイプ(私の両親の話です)」とか勘付いちゃうし、ラストのアンダー・ザ・アンダーグラウンドについてとかはねぇ! もうねぇ! 何も考える気もしないわけよ!!!
ブラスバンドに追われて、強烈なGが掛かりながら辿り着ける世界のことなんざ、この世に分かる人間なんざ一人もいるわけないでしょうよ! 実際の話!

最早、このドラマにおいて最高潮の「分かる!!!」を叩き出せたのが、最後の最後にヒロシがモノローグった「タケルのせいで」という言葉だったというね! JAMドラの最終回には余りにも相応しいオチに見舞われて絶句したまま、テレビの電源を落とした私がいるのですが、いやぁ…ほんとに…私達は何を見ていたのでしょうかね??

全物語を試しにダイジェストにしてみるとですよ?

 


ヒロシがタカシに「MASAKO」をパクられる

やさぐれヒロシをマサコが回収。
毒スープとコネを駆使して、音楽番組に出演させる。

テレビ出演を切っ掛けに、ヒロシがタカシの人生修羅場劇場に相乗り決定

テツオはじいちゃん、まさかの生きてた案件だが、本人自体「映画で死んでなかったのかよ!」という復活を見せていた為、視聴者「血筋だな」としか感じず

泥棒からパクッてきたという、ヤバヤバ大金を元手に祖父母は海外へ
テツオは旅行会社にて運命の恋に落ちるも、ベタすぎる勘違いのせい失恋(仮)してしまい、かって自分を刺したヤクザ(世良)に拾われることに

ヒロシ・タカシの人生修羅場劇場を債権のカタに買い上げた組から仕切りを任された世良・滝口・テツオは、稽古場にて仕事の幅を広げたがっていた元・ラーメン屋、今は香港スターのレスリー・チャン・チャンの付き人となっていた山下・金城と再会する。

理由はよく分からんが、組合員に追われていたテツオの想い人でありヒロシの妹でもあるラリアが劇場に雪崩れ込み、テツオがノして、理由はよく分からんがテツオの恋が成就する。 理由はよく分からんが。

タケルの彼女・美咲は意識を取り戻すも、自分の彼氏と言い張る顔面人間国宝がガチヤバ案件男である事に恐れをなして、顔面人間国宝の額をツボでカチ割って逃亡

美咲、LDH名物車に激突ムーブを再度達成

偶然、飲み会帰りのヒロシ達に美咲は救われる

生死の境を再び彷徨う事になった美咲の為に、亡くなった元・5人組ボーイズグループのメンバーであった美咲の兄からのアドバイスにより、世良・滝口が債権のカタに買い取った演劇興行に首を突っ込む事に決めたタケル


テツオにノされた組合員が稽古場にカチ込んでくるもタケルが追い払い、暴力団トップである正体が明かされ、演劇興行関係者全員の目が泳ぐ

興行は成功するも、初日にタケルの組の組員に刺される世良と滝口
何故、テツオを狙わないのか?
刺した所で平気で生きてるテツオの不死身具合を事前察知したのか?
そもそも、タケルの命令を無視した彼らは、今どこの海に沈んでいるのか?
それとも、そもそも計画の為にタケルが二人を刺させたのか?
そうだとしたら、医者曰く死ぬ寸前まで二人を追いやるとか計画が甘すぎないか?
謎は深まるばかりである

千秋楽後、裏社会から足を洗う事に決めた世良・滝口を目的の為に拾ったタケルは、にこやかに他の面々も誘いタケルプロを設立

稽古場として使用するオレオレ詐欺やってた事務所にみんな大好きピーチ先生登場。 秒で視聴者の心を奪う。

デビューに向けて特訓を積む、BDBとレスリー・チャン・チャン。
ヴィーナスとしてコンビを組まされ純烈と歌うヒロシとタカシ。
MASAKOの悪事がバレそうになる事もあったけど、みんな元気です。

BDBの成長を見て、いよいよ美咲を目覚めさせるためにアンダー・グラウンドでのデビューを計画するタケル。
現地にてヒロシの予知能力が目覚める予兆(?)があり、対立する組と揉めかけるも、憑依体質公務員によって事なきを得て、ピーチ先生の助けもあり(結局ピーチ先生の正体ってなんだったの?タケルに呼び寄せられた霊?霊って、ミシン使って衣装作れるの?)ステージの乗っ取りまで成功。
金城の超能力も開花し、ヴィーナス改めジャッカルも超絶パフォーマンスを披露。

美咲の兄と、タケルの目論見通りゴーストシンガー達の歌声によって美咲も目覚め、絆が強まった皆はバロン(超かっこいい千葉哲也)の導きによって次なるステージ、アンダー・ザ・アンダーグラウンドへと疾走する。


うん、ダイジェスト書いて少しでも自分の中でJAMドラを少しでもまとめようとしたけど、途中から「え? 無理じゃない? 言語化無理じゃない?」という気分になって来まして、ラストの畳みかけるような不条理に対しては「よく、これドラマにしようと思ったね」という心境でキーボードを叩き続けておりましたし、私達はよく、全8話を見届けられましたと、スタオベしたい気持ちにもなりました。
エロも、グロもないのにヤバいは作れる!という一つの光を見たと言いますか、ヤバイと一口にいっても、こういうヤバイも存在するんだなと勉強も出来た気分です。
コンプラ的にも問題ないのに、このドラマに問題がないわけないでしょうよ!と机を叩きたくなるような気分になるのも本当で。
劇団EXILESABU監督のコンビが提供する「ヤバイ」のヤバさは、見た事ない種類ヤバさだぞ!と今は胸を張りたい気分にもなっています。

それにしたって、今年の夏はずっと楽しかったなぁって私は今思い返していて。
JAMリサのおかげで、今年の秋も楽しく過ごせそうだと嬉しくも思っています。
このドラマがあったから、転職決めて右往左往していた私は、それでもずっと楽しく過ごせました。
劇団EXILEが好きでよかったなって心から思ってます。
この先も、彼らとファンが一緒に楽しいといいなと思ってますので、劇団EXILE総出演コンテンツが、もっともっと、私の元に届きますように!と祈りつつ、JAMドラの感想をこれにて完結させて頂こうかと思います。

寂しいなぁ!

JAMリサの感想も楽しく書けますように!