他人事倉庫

他人事の長文置き場です。

劇団にまつわる他人事の妄想(人生狂わされ編)

年も明けてから、既に一か月弱。
光陰矢の如しとはこの事さ!と目を瞠ろう程には、私はこの記事を「新年ブログ」の側面を強く打ち出して更新したかったのですが、書くのに時間が掛かってしまったのだから、仕方がありません! 私は悪くありません! 明けましておめでとうございます!!!(当初のコンセプトを強引に貫く事にした、強い決意を秘めた瞳で)
2022年は、よい年になりますように…の祈りを込めて、今年最初のブログはいっちょめでたい内容でもぶちあげてやりますか!と意気込んだ私は、以前「劇団にまつわる他人事の妄想(殺され編)」というウルトラハッピー(?)な夢系妄想記事を書いた事を窓辺で頬杖などつきつつ思い起こしてしまったので、まるでそもそも、そういうシリーズですけど?という感じのナチュラル感でまた書いてもいいですか?と、一応お伺いして返事を待たずに書き出そうと思います。
JAMリサ感想すら、まだ書けてない私だけど(書きます、書きます。 千秋楽終わったし、COMING SOON書きます)オタクの罪のない妄想ブログとか、富士山、鷹、茄子に次ぐ位、(書いてる人間の頭が)おめでたい印象あるじゃないですか?
まぁ、とはいえ2022年最初のブログが「殺され妄想」とか物騒ですし(理性の生存を主張して読んで下さる人の安心を得ようとする姿勢)ここは順当に「人生狂わされ妄想」とか、マイルドな方向に舵をきってみようかな?と頭を巡らせてみたのでした(やっぱり理性は死んでいた事を他人事がお知らせいたします)

前回のブログ同様、ついてこれる人だけを本題にご案内してメンバー別・年齢順に書いていきます。
あと、いちいち注意文として書くのもかったるいので簡潔にお伝えすると、アタオカ内容な、アタオカブログ書く人間なので、文章も文脈も滅茶苦茶です。
正しく読み易い文章をお求めなら、ここには一つも御座いません。
そこら辺も含めて気が狂ってんなぁと御笑覧いただけないなら、心からバックスペースキーを押すか、ブラウザを閉じて下さるようお願い致します。
以降、この前提を御承知おきいただけたものとして書き進めさせて頂きます。

あとね、前回も書いたけど物凄い長いので(今回、文字数見たら胃袋が裏返りそうになる位長くなった)推しメンだけ読む!とか全然ありだと思うのですが、鈴町はセットで読んで下さい(鈴町コンビ業火担の圧、再び)


秋山真太郎
あなたは旅行者です。
仕事の繁忙期を乗り越え、小休止を得たのをいい機会にB県のM村へと一人旅にやってきました。
その村には特段の観光資源もないのですが、村おこしの為に空き家になった古民家を旅行者の宿泊施設として貸し出す農泊を行っており、美しい農村風景を心行くまで堪能する何もしない休日に憧れを抱いたあなたは、辺鄙な山奥の村へと足を伸ばす事にしたのでした。
あなたが借りた瓦屋根の古民家は、よく手入れがされていて清潔で過ごしやすく、縁側にごろりと寝転び太い梁を眺めて望んでいた「何もしない」時間を満喫していたあなたの耳に『チリン』と微かな鈴の音が聞こえてきました。
何処かの家で飼われている猫の首につけられた鈴の音でも聞こえてきたのだろうか?と首を傾げ、あなたは横たえていた身体を起こします。
『チリン』
再び澄んだ音色が、空中に波紋を広げるように部屋の中に響きました。
音は部屋の奥から聞こえてくるようでした。
あなたは鈴の音に導かれるように、家の中を探ります。
音の鳴る方へ、鳴る方へ。
田舎の広い家の奥の奥。
薄暗い物置の中に、急角度の二階へと上がる階段を見つけたあなたは再び首を傾げました。
村民に、最初にこの古民家を案内された時には、こんな階段見かけなかったのに。
『チリン』
鈴の音は二階から降るように聞こえてきて、あなたは不思議を頭の片隅に放置したままギシギシと軋む音を建てつつ二階へと登るのでした。

二階は壁のない広い一間になっていて、村ではかって蚕産業が盛んだったという事を聞き及んでいたあなたは、蚕部屋としてここは使われていたのかもしれないと考えながら見渡します。
小さな灯り取りの窓から差し込む微かな光だけを頼りに、あなたが部屋の様子に目を凝らしていると誘うようにまた『チリン』と音が鳴ってあなたは恐る恐る足を踏み出しました。
暗闇に目が慣れた頃、ソレはやっとあなたの目に入ってきました。
部屋の真ん中に置かれた座敷牢
薄闇の中眩しくすら見える白い着物を着た男性(秋山)が座敷牢の中からこちらを眺めています。
現実とは思えない光景に眩々と視界が揺れて、男が手招くままにあなたは座敷牢の傍へと自分の足が吸い寄せられていくのを止められずにいました。
男が手招きする度に、彼の小指に絡まる赤い飾り紐に提げられた鈴が『チリン』と鳴ります。
「昔、昔…この屋敷の裏の山には…一匹の狐が棲んでおりました」
男が低い優しい声で唐突に昔語りを始めます。
「稲荷狐は五穀豊穣を司る宇迦之御魂神の使い。 屋敷に繁栄をもたらすと、屋敷の人間は毎夜庭に狐の好物を置いては丁重にもてなしておりました」
あなたは、とうとう座敷牢の真ん前に腰を下ろし語る男の顔をまじまじと眺める事となりました。
玲瓏たる容貌の男はあなたにというよりは、ここにいない誰かに語るように薄い唇を動かし続けます。
「ある時、屋敷は新しく町からやってきた主人を迎え入れる事となりました。 村の風習を田舎臭いを馬鹿にしていた主人は、たかだか獣一匹を盛大にもてなした所で何の益もあるものかと迷信扱いし、狐は罠に掛けられ、命を奪われそうになりました」
『チリン』
鈴の音を鳴らし、狐が掌を牢の間から差し出します。
「狐は裏切られたと知るや屋敷の主人に取り憑きました。 そして屋敷に住まう一族郎党をその手で皆殺しにしたのです」
くるりと手首を返せばまるで手品のように鈴が消えて、代わりに一輪の狐花がその指先にありました。
「とはいえ、所詮は宇迦之御魂神の眷属に過ぎぬ身の上。 狐は人を大勢殺めた償いに己の罪を『かたって』聞かせ、人が零した憐憫の涙によって彼が流した血が全て清められるまで屋敷に囚われる事となったのでした」
狐はあなたの目を覗き込み、艶然と笑いかけるとたった一言「私の為に泣け」と囁きます。

否応もなし。

己の心が動いた事すら自覚できず、突如溢れるようにしてあなたの目尻に涙の粒が溜まり、零れたと思った瞬間狐花の茎の先から透明な雫が一滴ぽたりと床に落ち「まだ全然足りない」と狐は残念そうに囁きました。
ぬるりとした感触が突然足の裏に感じられ、あなたがそっと視線を落とせば床一面が血で真っ赤に染まっています。
思わず悲鳴をあげるあなたを興が冷めたかのようにうるさそうに狐が見遣ったのを記憶の最後に、あなたの意識は途切れたのでした。

目を覚ますと、あなたは二階にではなく縁側に寝転んでいました。
日はとっぷり暮れていて、夢を見ていたのだろうか?と思いを巡らせます。
実際、慌てて確かめに行った屋敷の奥にある物置小屋には階段など存在せず、先程までの出来事は夢だと思えればあなたも気が楽になれるのに、縁側には一輪手折られた狐花が転がっていて。
この家には『狐』が囚われている。
そう確信した瞬間、自分も狐に囚われた事を知り絶望して天井を仰ぎます。
人の憐憫を欲しているとは信じがたい程の、婀娜花じみたあの笑みが目に焼き付いて離れなくなってしまったあなたは、畳の上に頭を抱えて蹲りました。
もう一度、あの『狐』に会いたい。
彼の『かたり』を聞きたいと望むあなたを嘲笑うかのように、微かに『チリン』と鈴の音が鳴るのでした。
えーーっと? これ、大丈夫??
前回の妄想ブログから一年以上の時を経て、今回の執筆に際しやっと私が得られた実感として述べますけど書いる人間がずっと「なんて?」と述べ続けなきゃいけない記事とか読んでて怖くないです?(聞いちゃった!)
最初からF1じみたスピードでぶっ飛ばした自覚はあるので、前回同様形だけは尋ねておきますね? 大丈夫ですか? 今回も、徹頭徹尾この調子ですよ?
あと、説明するのも野暮ですが『かたり』ってひらがななのは狐の昔話が「語り」なのか「騙り」なのか、書いてる人間すら判然としないのでひらがなにしてあります。
「あなた」は狐に化かされたのかもね?っていう、そういう話です。
ていうか、私ってば前回に引き続き秋真さんの狐妄想文書いてる辺りが偏執的で、一番怖いポイントだよなって自覚はあるんです。
加えて、秋真さんのお狐様役が見たい余りに「秋真さんお狐様妄想」で永遠に遊べちゃう位妄想レパートリーがあるんですけど、「秋真さんお狐様妄想」って概念をこの世に存在させていいのかどうかの時点で既に迷子なので、劇団員まだ一人目なんですけど、この時点で私の事をめいいっぱい憐れんでくれて大丈夫ですよ?

・青柳翔
あなたは誘拐されました。
出張先の発展途上国は、周囲から散々治安が良くないとは聞かされていましたが、まさか空港からホテルへの移動途中に攫われるなんて予想もしておらず、生まれて初めてライフルの銃口をこめかみに突き付けられるシチュエーションに『映画みたいだ』なんて呑気な事にまで考えが及びます。
移動の為に利用したバスがジャックされ、誘拐犯達に引きずり降ろされたのは、身なりの良い夫婦と背の高い若い男性。 それにあなたでした。
全員が日本人である事から嫌な予感はしていたのですが、少しばかり現地の言葉を勉強したあなたは聞こえてくる断片的な単語からどうも、誘拐犯達が自分達を人質にして企業や国を相手に身代金を引っ張ろうとしている事に気付いてしまいます。
目隠しをされ、男達が乗っていた古ぼけたバンに荷物のように詰め込まれ、生きて帰れる確率が極めて低い旅路に無理矢理連れ出されたあなたは、ただただ震えながらじっとしている事しか出来ないのでした。
「ふはっ…これマジなんすかね?」
もう一人、自分と同じく詰め込まれた男(青柳)が笑い声を混じらせながら誰に尋ねるともなく問いかけて来ました。
誘拐犯達に聞こえぬよう舗装されてない悪路を走る騒音に紛れさせるように、彼は言葉を発します。
「なんか映画みてぇ」
一切の怯えを感じさせない態度に呆れて、怖くないのか?と尋ねれば「いや、めっちゃこえぇっす。 もう、手とかブルブル震えてるもん。 まぁ、なんか俺だけやけに手首ぎゅうぎゅうに縛られてるから、痺れてるだけかもしらんけど」と、男は平坦な声で言いそれから「奥さん、妊娠中なんすよね? バスから降ろされる時、お腹庇ってたから」となだらかな声のまま、修羅場の最中によくそんな事に気付いたな?というような問いかけを夫婦に行いました。
その声を聞いていると、なんだか訳もなく落ち着く気がして、夫婦もそうだったのか夫側が海外出向の命を受け妻を帯同して現地入りしたばかりであるという事や、男の言う通り妻が妊娠中である事をポツポツと教えてくれました。
涙声で、自分はともかく妻とお腹の子供を何としても無事に生きて帰らせたいと語る夫の声に重なるように妻のすすり泣く声が聞こえてきます。
「じゃあ、優先順位高くなるのはしゃぁねぇか」とまた、誰にともなく言う声で男は呟くと「こっちの言葉って喋れます?」と今度は明確にあなたに問いかけてきました。
咄嗟に首を横に振り、見えないのかと気付くと喋れない事を伝えます。
すると「以前、こっちに1年程滞在してましたから日常会話程度なら喋れます」と夫婦の夫側が言うのを聞いて「んじゃ、あいつらと交渉して貰えますか? 俺があなたが勤めてる企業の社長の息子だって言ってやって下さい」と飄々とした声でとんでもない事を言いだしました。
「多分、あなた方夫婦と、そちらさんは狙って誘拐されてるけど、俺は偶々日本人だったから正体も分からず攫われたおまけっす。 誰も俺の事を知らない。 だったら、俺の事を社長の息子って事にして、自分達を解放してくれたら社長に身代金を払うよう自分達が責任を持って交渉するって言ってやって下さい。 息子の為だったら社長は幾らでも金を払うから、自分達を連れ歩く意味はないって言えば、きっと解放されますよ」
持ちかけられた内容に全員が絶句して、それからそんな巧くいくわけないと諌めるあなたを遮るみたいに「俺、スクラッチが当たったもんで、とりあえず海外行ってみてぇなって思って適当に旅行先に選んだ国がここなんです。 だから俺の財布にはそれなりの大金が入ってて、一生に一度乗ってみたかったけど、乗ってみたら居心地が悪いだけだったファーストクラスの使用済み航空チケットも鞄の中に突っ込んである。 こんな雑な計画実行するような切羽詰まってる連中にはある程度目くらまし材料になるだろうし、あとは俺がはったりで何とかしますんで。 このままだと全滅ですよ。 俺達」と男は皆を説得し「ヤベ。 一気にしゃべったら喉渇いちった」と緊張感のない声で呟いたのでした。

荒野に夫婦がバンから降ろされる音をあなたは呆然と聞くしかありませんでした。
誘拐犯達を逆上させるだけではないかと思われた計画は、本当に男の言った通りに巧くいってしまったのです。
男のはったりがどんなものだったのか、耳でしか確認出来ないのがもどかしい位、彼は殆ど言葉を発しないままに佇まいのみで誘拐犯達に自身が「社長令息」である事を納得させ、夫婦を解放させたのでした。
「ま、こっちの土着宗教の戒律で妊婦は大事にしないと地獄行きみたいなのがあるらしいから、そもそも妊婦を攫う事に抵抗がある連中ではあったんだろ」
そう男が述べるのを聞いて、あらかじめそこまで把握していて立てた計画なのか聞けば「いや? 飛行機の中で読んでたガイドブックにそんな事が書いてあったのを今思い出した」とまたしても気の抜けた声で言い「ごめんな。 助けてやれなくて」と何一つ悪いとは思ってなさそうな声で謝ってきたのでした。
あなたは正直、彼の大胆な言動や行動に恐怖心を忘れ始めていて、なんなら映画の主人公の相棒になったような気持ちにすらなっていて、何処までも彼について行きたいような気持を抱き始めてしまいます。
高揚感すら覚え出したあなたを他所に、男は見えずとも分かる飄々とした様子のまま、何も言わずに車に揺られているのでした。

あなた達を乗せたバンが急停車し、再び荷物を運ぶかのように引きずり降ろされると今度は別の乗り物へと乗せ換えられます。
湿気を含んだ風が全身を撫ぜます。
滔々と水が流れる音がして、潮の匂いが全くしない事から河辺に停泊している船に乗せられたのだと気付いた時でした。
突如誘拐犯達の喚き声や、何かが暴れる音が聞こえ、自分の身体が乱暴に投げおろされたかと思うと、突然目隠しを外されました。
見れば、あなたを運び込んでいただろう誘拐犯達の一人が背後で昏倒しています。
ぎゅうぎゅうに縛られてると言っていた手首を何らかの方法で自由にしたらしい男が乱闘の末、自分を助けようとしている事にあなたは気付きました。
思った以上に小さな船はすでに出航しており、あなたが事態を掴みかねているうちに手枷を外してくれつつ焦りのない声で男は「泳げる?」と聞いてきます。

わたしのヒーローはこんな顔をしているのか。

夢を見るのに充分相応しい顔立ちに見惚れ、目元を飾る二つの黒い星に吸い寄せられるように指を伸ばしかけるも、男はあなたの返事を待たずして「じゃあな」と一言別れの挨拶を気負いなく口にすると、長い脚であなたを蹴り飛ばしてきました。
勢いよく蹴ってくれたおかげで、モーターに巻き込まれる事なく落水したあなたは、水に沈み際、誘拐犯達に取り押さえられる男の姿を目にし、絶望的な気持ちに陥ります。
そして幼少期にスイミングスクールに通わせてくれた親に感謝しつつ、河岸へと泳ぎつくと、ほんの数秒の間だけ迷いました。
どうせ先に解放された夫婦が、何らかの方法で通報してくれているのだろうし、自分に出来る事なんてなにもない。
折角逃がして貰えたのだから、このまま自分は近くの人里に何とか辿り着いて助けを求め、何事もなかったかのようにこれからの平穏を手に入れるべきではないか?と。
しかし、触れようとした瞬間に遠のいた男の目元を飾っていた二つの黒い星の残像が消えてくれなくて、どうしてもあの星に触れてみたくって。
だから、あなたが迷ったのはその数秒だけで、あとは誘拐犯達とあなたのヒーローを乗せた船を追って、河岸を一目散に駆け出すのでした。
私は青柳さんの事を、どうしたいんでしょうね?
私は青柳さんの妄想をする時に世界観を作り込みすぎる病気なのだという事だけは辛うじて正気を失いながらも把握は出来たのですが、これ病名何にしよっか!と誰彼構わず問い掛けてまわりたい心境です。
大体「あなたは誘拐されました」と書き出してから、二の句が継げずに「こんなに妄想を文章化するのに困る書き出しある?!」とか何度も自分に問いかけたのですが、一応夢妄想という体ではありますので、誘拐されたのを推しに助けられるのは基本フォーマットだからやっておかないとな!と、だったら青柳さんの話で間違いないな!と、使命感を抱いて書き上げました。(この論旨について説明する気はないし、出来る筈もありません!)
あと、誘拐されて推しに救われるのが夢系コンテンツの基本フォーマットとか、聞いた事ないんですけど?って言われても「私もです」としか答えられないので、是非、言わないで下さいね!(予防線)

小澤雄太
あなたは人を殺しました。
死体をトランクに積んだ車に揺られつつ、どうしてこんな事に?と何度も自分に問いかけます。
切っ掛けは些細な事でした。
信号のない横断歩道。
途切れぬ車の往来を前に中々道を渡れずにいたおばあさんの手を引いて歩く姿を見たのが最初でした。
その男性(小澤)は車の流れを大きな身振りで止めて、大汗をかきながらおばあさんを道の向こうに渡してあげていたのでした。
次に見かけたのが、近所のスーパーで。
迷子になった子供に肩車をしてあげて、保護者を一緒に探していました。
コンタクトを落としたらしい女性の為に公園で地面に這いつくばって捜し物をしている姿を見た事もあります。
ホームレスの老人の隣に座り込んで「うんうん」と相槌を打ちながら一緒にワンカップのお酒を傾けている姿だって見かけたし、ガラの悪い連中に絡まれている学生を助けたり、路上で弾き語りをしている若者の前に胡坐をかいて座り込み曲が終わる毎に大きな拍手を送っている姿だって見ました。
あなたが彼について知っているのは、彼が近所に住んでいるだろう事。 とびきり面倒見のよい人間である事。 それから懸命な姿に紛れて気付かずにいたけれど、よく見ると、とても様子がよい人であるという事だけでした。
あんなに他人の困ってる姿には敏感なのにね。
まったく彼って人は自分には無頓着で。
助けた女性が頻りに連絡先を交換したがっても「危ないから知らない人に教えちゃだめだよ」と注意していたり、子供に「かっこいい!」って言われても「まぁな! 顔はイケメンじゃないけどな!」って返事していたり、今すぐにだって走りよって「イケメンですけど!」って言い聞かせてあげたくなる衝動を抑えるのに必死になる事もある位、自分の事を分かっていない人でした。
ある寒い夜。
あなたは公園のベンチに腰掛けて白い息を吐き出しながら空を一人で見上げていました。
迷う心をそのまま表しているような足音がして、それから「風邪ひくぞ?」と声を掛けられます。
視線を降ろせば、缶コーヒーを目の前に差し出してくる困ったような表情の彼がいて「あ、とうとう」とあなたは思うのでした。
「とうとう、自分が親切にされる順番が回って来た」と嬉しさを覚えながら、あなたは彼から缶コーヒーを受けとります。
「ここの近所住んでる? 俺もなんだけど。 結構見かけるから」
問い掛けに頷けば「そっか、そっか」と返事を寄越し「どしたの?」とまた、短く問うてきました。
「結構長くいるよね?」
そう聞かれて、彼の顔を見れば鼻の頭が寒さで赤くなっていて。
確かに随分長い間ここにいるけど、彼だってそんな自分を長い間見守ってくれていたのかと気付き、少し笑うと今日仕事をクビになった事。
実家を頼ろうにも折り合いが悪い事。
行き場所をなくしたような気持ちになって、一人の部屋に帰るのが辛いので気持ちが落ち着くまでここで時間を潰していた事をあなたは素直に話すのでした。
すると彼から「前の仕事は何やってたの?」「今度も同じような仕事がいい? それともやってみたい仕事とかあんの?」「待遇に希望とかある?」と矢継ぎ早に聞かれ、まるで面接みたいだと思いながら聞かれるがままに答えていると「じゃ、駅ビルにある〇〇ってショップで働くとかどう? 多分、前の仕事の経験が活かせる感じっぽいんだけど」と提案され、駅ビル内の一番目立つ場所に居を構える憧れのお店の名前が突然提示された事に驚きを隠せず、口を開けたまま何度も頷き、そこで働きたい気持ちを伝えます。
彼はあなたの必死な様子に嬉し気な笑い声をあげ「ちょっと待ってて」といってスマホを取り出すと、何処かに電話を掛け出しました。
まさか…と期待に胸を膨らませつつ話す内容に耳を澄ませば、電話の向こうには先程話題に上がっていた店の店主がいるようで、あれよあれよという間にあなたは来週からその店で働く事が決定したのでした。
魔法のような出来事に言葉を失っていると「俺、無駄に顔だけは広いからさぁ」と事も無げに言います。
「ちょうど向こうも、これから忙しくなる時期らしいし頑張れば社員登用だってあるらしいから、しっかりやれよ」と言いつつ拳を突き出してくる彼にふらふらと自分の握りこぶしを合わせると、お礼の言葉を口にして、どうして今日初めて言葉を交わしただけの自分にこんなに親切にしてくれるのか?とあなたはと聞かずにはいられなくなりました。
「え? なんで? だって困ってんでしょ?」
心底不思議そうな顔をして、そう問われればあなたは頷くしかなくて。
「それに、俺が親切なんじゃなくて実際にあんたの事を雇う店長が親切なわけだから、礼はそっちに言ってくれよ。 俺はただ、他人の親切にいっちょ噛みしてイイ気分になりたかっただけだからな」

そんな筈はないのに。

面接もなしに彼からの紹介だけで採用されたという事は、当然自分が信用されたからではなく「彼の紹介」だからという事が大きいのは自明の理で。
これから自分の働き如何によっては、彼の評判に関わるのだと思うと身の引き締まる思いがして、何があっても懸命に働く事をあなたは彼に約束します。
すると、顔の前で手を振って「いいよ。 仕事って合う合わないあるしさ。 辛かったら無理すんな」とあなたの気持を軽くするための言葉を口にして「これからも行き場所なくなったって、居場所がなくなる訳じゃねぇからな? こんな寒いトコでじっとしてる位なら俺のとこ来い。 ほら、連絡先交換しようぜ? 相談だけなら幾らでも乗るから」と言って笑顔を浮かべて見せてくれるのでした。
その笑顔があんまり綺麗で。
心臓が痛くなる程に綺麗で。

この人の為だったら、何だってやろうってあなたは決心したのです。

「ここね、あの人に世話になったお巡りさんが『絶対見つからないようにする』って約束してくれてる場所だから安心して埋めたらいいよ」
「穴掘り、私達も手伝うからね」
「大丈夫。 みんな『やってる』事だから」
シャベルを持参して口々にあなたを励ましてくれる人々に、あなたは一々頷き返します。
罪悪感も不安もみるみるうちに溶けていって、自分は間違ってなかったのだと安堵を覚えてすらいました。
仕事帰りに立ち寄った定食屋で後ろの席を陣取っていた、如何にもガラの悪い連中が酒に酔った勢いで声高に語っていたのです。
「この前女をナンパしてたら、訳分かんない男に邪魔されてムカついた」と。
「かっこつけやがって。 前に駅で見かけた後、後つけて自宅は突き止めてあるから、この後待ち伏せしてシバきまわしてやる」つもりだと。
「骨の一本位は折ってやって、二度と調子に乗れねぇようにしてやるんだ」と。
見覚えのある連中だったので、標的となっているのが彼である事は間違いない訳ですし、あなたは然程躊躇いもなく彼の自宅に向かう男の後をつけ、人気のない場所で「やってのけた」のでした。
ただ、困ったのはその後で暫しの逡巡の後あなたは「自首すべきか?」という相談の為に雇い主に連絡を入れました。
すると店主は然程慌てた様子もなく車の手配をしてくれて、ここまで死体と一緒に運んでくれたのです。
そしてあなたは今、郊外にある雑木林に来ています。
驚く程多くの人達が笑顔で地面を掘っています。
老若男女問わず談笑しながら和気あいあいと穴を掘り、あなたに「あんなに好い人なのにね、運がとびきり悪いんだよ」と彼の事を語ります。
「だから、時々あるんだ。 こういう事が。 ここに埋めるのは、もう何人目だっけ? お人好しの度が過ぎるとね、恨みを買う事も多くなるんだよ。 いやな世の中だけど。 まぁ、そもそも彼みたいな人を傷付けようとする相手に遠慮なんかしてられないでしょう? 彼みたいな人はね、みんなで守ってあげないといけないからね」
あなたは全ての言葉に深く頷いて、穴の底に蹴り落とされる死体を何の感慨も抱かずに見送りました。
彼を守る為なら仕方がない。
そう思うと誇らしい気持ちにすらなって、月明かりに照らされた穴を取り囲む人々の穏やかな表情を見回すと、居心地の良さを覚える余りに彼のお蔭で自分の居場所を見つけられた事を改めて実感するのでした。
※なるだけ気付かないように、気付かないようにしていたのですがこれ、もう短編小説みたいになってません?
なんか、妄想記事ってもっと好きな部分だけを抽出して書くもんだからさぁ!とそもそもの解釈が間違ってる事を自分に伝えてはいるのですが、おざさんの場合この文字数費やした内容に対し「いや、これ全部がサビなんで」と言い張る自分もいるので「短編小説とかじゃなくて、夢系妄想です」って頑固に言い張ろうと思います。
ご本人の性質が面倒見よく、無防備で、すぐに自宅に招いたり招かれたり、誰彼なしに親身になったりするご様子をみていると「こういうタイプの魔性もいるよな」と感銘を受けるばかりで、その気持ちを丸ごとぶつけてみたらこういう感じになりました。
総じて「だからといって、こういう妄想に至る自分は怖い」という実感は得てますので、そこら辺は大丈夫です!(?)
まだ、正気です!(??)

・SWAY
あなたは大使公邸内闇カジノで遊んでいます。
吹き抜け天井からシャンデリアが下がる煌びやかなフロアには一通りのカードゲームは勿論の事ルーレット、スロットまで取り揃えてあって、いくら外交特権を悪用しているとはいえ随分と大胆な営業をしているものだと呆れつつ、あなたはディーラー達の中でも一際見栄えよく、手入れの行き届いた男(SWAY)が仕切るカード台の前に腰を下ろしました。
上等な男を眺めながら飲む酒は巧かろうと、フロアレディにウィスキーを運んできて貰い、暫くディーラーのゴツイ指輪で盛大に飾られているのにスマートな手捌きを見学した後にゲームに参加します。
賭け事にはそこそこ自信を持っていたあなたですが、今日は特に調子がいいのか小さな勝ちを繰り返し、だんだん気分がよくなってきて賭ける金額もどんどん大きくなっていくのでした。
するとディーラーがあなたのテーブルに積み上がるコインの高さに目を瞠り「お強いですね」と声をかけてきました。
その称賛の声音が心地よく、鷹揚に頷けばディーラーはフロアスタッフを呼び止め何事かを耳打ちします。
そして「宜しければ、あちらの台に移って私とブラックジャックで遊びませんか?」と屈託のない笑みを浮かべて見せてくるのでした。
普段のあなたなら「ここで潮時」と理解出来たのです。
勝っているうちに立ち去るのが賢いやり方で、ディーラーから勝負を挑まれて乗るなんて馬鹿な事しでかす筈もなかったのに。
「だめですか? 二人きりなら、俺はあなたの事もっと楽しくさせてあげられるのに」と、茶目っ気たっぷりにウィンクまで喰らわされて、あなたは言われるがままに別のテーブルへと移る事になったのでした。

それからの戦績といったら散々だった事は言うまでもありません。
ディーラーはとても上手なやり方であなたから理性を徐々に奪っていきましたし、あなたは彼の為すがままに財布の中身を全て差し出す事になったのでした。
彼があなたから取り上げたコインの山を歯ぎしりしながら眺めていると、ツイと顔を寄せたディーラーが茶目っ気たっぷりの笑みを浮かべて「最後の大勝負しませんか?」と聞いてきます。
「その勝負に俺が負けたら、このコインを全部お客様にお返しします」
突然の申し出に、あなたが胡乱気にディーラーを眺め、そちらが勝ったら何が欲しいのか尋ねれば、こちらを指差して「あなたの全てを下さい」と告げてくるのでした。
口説き文句じみた言葉に赤面しながら絶句すれば「ネットの記事でみました。 そちらをサザビーズで落札された時にインタビューに答えられてましたよね? 『自分自身全てと引き換えにしても惜しくない品だ』って。 写真で見た時に一目惚れしちゃって、欲しくなっちゃったんですよね」と言葉を重ねてくる。
ディーラーの言葉を真に受けてしまった自分が恥ずかしくて、咳ばらいをして赤面を誤魔化しつつ、彼の狙いがあなたの腕を飾っている美術品であり、宝飾品でもある高額な腕時計である事を悟ると冷や水を浴びせられたみたいに冷静さを取り戻しました。
投資が思いの外うまくいった時に、清水の舞台から飛び降りるどころではない覚悟をして購入したこの腕時計は、比喩ではなく「人生全てと引き換えにして」も惜しくない程の品でした。
おいそれと、ギャンブルの景品になんてしていいような代物ではないのです。
首を振り、席を立とうとするあなたの手首をディーラーの掌が捕まえて、ぐいっと自分に引き寄せると「じゃあ、俺も全部あげます」とディーラーは己が差し出す物の「額」を釣り上げてきました。
「このコインと、俺。 悪くない賭けじゃないです?」
カジノテーブルを間に挟んだまま顔を寄せ「お客様が勝って俺を手に入れたら、一生退屈させないって約束します」と笑顔で囁かれ、あなたは溜息と共に再び理性を手放したのでした。

口にする台詞はロマンチックなのに、極めてリアリストでもあるらしいディーラーは雇用契約書という形で自身の自由を全てあなたに明け渡す書面にサインを施すと、にっこり笑ってコインの山の上にヒラリと置きました。
あなたはぶるりと身を震わせ、それからカードを切ろうとするディーラーを制止してコテンパンにされたブラックジャックで勝負をするつもりはない事を告げます。
それからフロアの出入り口をあなたは指差して、次にあの扉から入って来る人物が「男性」か「女性」かを賭けようと提案するのでした。
「心の性別は考慮しなくていいんですか?」なんて軽口を叩いてくるディーラーに「外見のみ」の性別を賭けの対象とする事を念押しするあなた。
「結構ですよ」なんて自信ありげに微笑むものですから、まるで扉の向こう側が見えているのだろうか?と妄想じみた不安を抱き、ディーラーが「俺は女性にします」と言うや否や、自分も女性だと思うと訴えます。
するとディーラーは欲のない声で「じゃあ、俺は男でいいですよ」と譲ってくれて、あなたは益々言いようのない不安を胸に抱く事になったのでした。
果たして、二人が見つめるフロア入り口扉を開けて現れた運命の人物は立派な髭を蓄えた恰幅のいい紳士であり、グウの音も出ない程に「外見上」は男性であった事にあなたはガクリと項垂れます。
ディーラーは「俺って、運命の女神に愛されてるみたいで。 ここぞって時は絶対に負けないんです」と嘯きつつ、ひらりと自身の雇用契約書を摘まみ上げ、ビリビリと音を立てて破くと紙吹雪のようにテーブルの上に散らしました。
そして、恭しい手付きであなたの手を取り、その手首を飾る腕時計を官能的な手付きでするりと抜き取ると、気紛れを起こした声で「コインはお返しします」と述べるのでした。
慈悲のつもりなのかと力なく問うあなたに「いいえ」と首を振り「どうせ、全て無意味になるものですから」と意味ありげに答えるので、どういう意味か問うより早く「お客様がどういう経緯で、ここへの招待を受けたかは知らないんですけど、きっと大使公邸だから摘発されないって誘い文句に乗って遊びに来てますよね? 確かに借主は現職大使ですし、玄関には『駐日大使』と実名が掲げられてはいますが、仕切ってるのは非合法団体なんですよ。 外務省に届け出も出されてませんからウィーン条約の外交特権適用範囲外。 つまりね?」と、血の気のひくような事をつらつらと述べるとまるで、タイミングを計ったかのように先程賭けの対象にしていたフロアの扉が開け放たれ、令状を掲げ大勢の警察官が雪崩れ込んできます。
「ほら、手入れだってありますよね。 ま、通報したの俺なんですけど」
その一言に慌てて振り返れば、すでにディーラーの姿は忽然と消えていて。
呆然としてる間に、あなたは身柄を拘束されてしまうのでした。
SWAYにカモられたい。 そう訴えて「分かりみ!」以外の言葉が返ってくる筈ないだろうという自信に満ちたまま書き上げた妄想です。
コレクター気質のある人なので、偶々彼の収集癖にHITする物を手に入れたせいで散々な目に遭う…とか、理想の人生の狂わされ方ですよね(同意しか認めない強い目で)
訳の分からん精神状態に追い込まれて、気付いたら全部失った挙句、その先の人生を真っ暗にされたい!と賛同の意しか聞こえない精神状態に自らを追いやりつつ、SWAYの恵まれた体格はディーラーの格好をすると更に映えますよ!!の訴えも、強く行っていきたい所存です。

八木将康
あなたは鬼です。
年中濃い霧が立ち込める山間の集落で、人目を避けて同族と生きてきました。
ある嵐の夜、一人の男(八木)が迷い込んできました。
鬼たちは、自分たちの棲家を知ってしまった男の処遇を合議にて決める事にしました。
人間には酷い目に遭わされてきた者も多いからか、血気盛んな連中は合議なぞまどろっこしい、殺せ、殺せと大騒ぎです。
集落を見下ろす高台にある、岩肌に掘った洞穴の牢に男を閉じ込め、次の満月の晩にどうするのかを決める事にしたのですが、あなたはただ迷い込んで来ただけだというのに鬼達に殺される事になるかもしれない男が不憫で、世話役を任された事もあり、せめてもの慰めにと精魂込めて作った料理を彼に運んであげるのでした。
男は、自分の立場を分かっているのか、いないのか。
あなたの運ぶ料理を「うまい、うまい」と喜んでは岩肌を寝床にするには背中が痛いから敷く物が欲しいだの、甘いものが食べたいだの、退屈だから話し相手になって欲しいだの呑気な我が儘を口にします。
呆れながらも、哀れを誘う様子を見せられるよりはいいかと乞われるままに出来る限りに欲しがった物を用意してやり、問われるままに集落での暮らしについて話しました。

「鬼の角が万病に効く霊薬だなんて、一体誰が言いだしたんだろうな?」
洞穴の中に差し込む月明かりが、殊更に優しい夜。
男は鉄格子を挟んだ向こう側に座るあなたの姿を眺めてしみじみと口にします。
「俺と君の違いなんて角のあるなし位しかないのにな」
いつの時代からかまことしやかに人間の間で噂されるようになってしまった、鬼達にとっては迷惑極まりないその言説こそが鬼達が人の訪れられぬような厳しい環境の地で隠れ住むようになった理由でもありました。
角狩りと称して鬼の命を狙う人間が絶えなくなり、個体差で見れば遥かに鬼の方が体力・腕力共に優れているものの数の力は圧倒的に勝る人らに追いやられたこの地での暮らしは、あなたに不自由ばかりを強いていました。
もっと広い世界を見たい。
この里を出て、好きな場所で生きたい。
男の余りに気安い様子に、そう望んで止まない気持ちをつい口にしてしまうあなた。
すると男は「だろうな」なんて分かった風な口を利き、それから何か書く物と紙が欲しいと要求してくるのでした。

満月の夜が間近に迫る頃にはもう、あなたは男に夢中でした。
彼はあなたが差し入れた紙に筆であなたの知らない世界の事をたくさん書いて教えてくれました。
「もうじき、こうやって会えなくなるからな。 出来る限り、君の知らない世界の事をこうやって書き残しておいてやるよ」
そう言いながら妙に味のある絵まで描き添えつつ、あなたの見た事ない物、食べた事ない物、触れた事のない物が次々と書き記されていく紙はあなたにとって宝物で、いよいよ人の世界への憧れを募らせつつ、男の元に通い詰めます。
当然、男の命を助けたいとも考えるようになり、集落の鬼達に男が決して自分達を狩ろうとしていた人間達のように非道な存在ではない事。
むしろ、同情的であるから、巧くすれば人間と自分達の間を取り持ち、こんな不自由な生活を強いられずに済む助けになってくれるかも知れない事を訴えて回って、彼の助命嘆願に勤しみました。
あなたの努力が実り、男のところに話を聞きに行く者達が現れ、徐々に集落の雰囲気が、男を生かしておこうか…という流れになり始めた頃でした。
若い鬼が人間に殺されました。
男の話に触発され、好奇心の赴くままに集落を出て人里にこっそり近付いた所を見つかり、あっという間に命を奪われ、角を折られてしまったのです。

その日を境に集落の雰囲気は一変しました。
男が伝える人の世の魅力は、鬼達には余りにも危険だと鬼達は見做したのです。
同胞の命を奪った人間への恨みも手伝って、満月の夜に男が処刑される事はもう動かしようのない決定事項となりました。
あなたは嘆き悲しみ、男に自分のせいだと詫びますが男は笑って「大丈夫。 こうなるだろう事は分かってたんだよ」と答えるのでした。

満月の夜。

最期の挨拶がしたいと男に呼び出されて、あなたは洞穴の牢の前で泣きながら自分はどうなってもいいから男を逃がすつもりである事を伝えました。
集落にはもう戻らないつもりで、男が人間の世界について書いてくれた紙束だけを懐に入れ、長老の住まいから盗み出した鍵を使って牢の扉を開けるあなた。
すると男は、牢から何だか困ったような顔をしつつ出て「そっか、そっか、そうなるか」と誰にともなく語りかけるように呟き、そして「じゃあ、こうしようか」と述べるや否や、あなたの頭上に手を伸ばし、そしてあっという間に「ポキン」と音を立ててあなたの角を折ってしまうのでした。
あなたが悲鳴をあげるより早く、背後の集落に火の手があがりました。
雪崩をうつように人間が集落を襲いだします。
鬼達が逃げ惑う姿を呆然と見下ろしているあなたに優しい、子供に騙りかけるような声をして男は教えてくれるのでした。
「あいつらは都のお偉いさんの私兵だ。 俺の住んでる村が飢饉に見舞われていて、助けを求めたところ、鬼の棲家を見つけたら村を救ってやると約束してくれた。 いやなやつだろ? でも、しょうがないから何度か鬼を見かけた事があると伝え聞いていたこの山で、君達の事を捜して運よくこうやって集落に辿り着けた。 捕まりはしたけど、一緒に山に入った伝書鳩を使って、君が用意してくれた紙と筆でここの場所を伝えたんだ。 君のおかげで、俺達の村は助かるよ。 本当にありがとう」
こんな優しい声をして、今男はどんな顔をしてるのだろう?
あなたは怖くて振り返る事も出来ないままに考えます。
「君は俺に随分親切にしてくれたから助けるつもりでいたんだ。 あいつらの襲撃前にここに呼び出したのも、その為だ。 でも、牢から出してまでくれるなんて考えてもみなかった」
男はそして、あなたを力づけるように言うのでした。

「逃げな。 角がなきゃ、人間と変わんないんだ。 憧れてたみたいに好きな場所で生きると良い」
まるで、親切心から述べているかのような声音で。
「これで君は自由だ。 生きたいように生きればいい」
あなたの故郷も、仲間も、鬼としての証も全部奪って。
「君の角は、人間の世界では高値で買ってもらえるから持って行くと良い。 その金を元手に人間として生きるんだ」
勝手な事を。

人の世では、非道な者を「鬼」呼ばわりするという。
だったら、お前こそが鬼だ。
優しい人の顔をした鬼だ。

傲慢で身勝手な男の言動を怒鳴りつけようとあなたが口を開いた瞬間でした。

「全部君が望んだ通りだ。 よかったな」

男の言葉にあなたは息を呑んだのです。
指で自分の唇に触ってみれば、確かに口の両端が持ち上がっていて、嗚呼、私嗤ってると気付いた瞬間、あなたは振り返りました。
男の顔を見る為に。
笑ってるのか確かめる為に。
いや、むしろ。
男の笑顔が見たくて、あなたは振り返ったのです。
だけど、既にそこには男の姿はなく。
あなたの故郷が燃える炎と、満月の光に照らされてあなたの折られた角が落ちているのみなのでした。
あなたが人外パターン、今回の担当者はまさやすです~! イエー! しかも、村焼き担でもある盛りだくさん具合!(村焼き担とは、説明するまでもないんですけど、人生狂わされパターンの超王道である「故郷の村を焼いてくる」推しを指しての名称です)
まさやす夢って、本人の性質のせいか「悪意」とか「恣意的な意図」とかなく、よかれと思って行っている彼の言動に打ちのめされたいという欲の具現となってしまうところがあって、親切心で簒奪する姿を見てみたいなとう気持ちをこれでもか!と籠めてみました。
まぁ、こういう夢主人外妄想に対して「いや、人生狂わされって言ってるのに、夢主が人外だと成立しないじゃん」とか冷静な事言ってくる人、先生嫌いですからね!とは言っておきますし、ここまでこのブログを読める人が冷静な筈ないので(直球失礼)大丈夫ですね。

・町田啓太
あなたは教会の告解室で罪を告白しています。
小窓の向こうには息を呑む程に美しい神父(町田)がいました。
以前の神父にかわって、新しく来たのだとの自己紹介を受けてはいましたが、ひざまづき台に膝を付き、背が高いせいか随分遠くに感じる美貌を眺め上げているとあなたは神自身からゆるしの秘跡を受けているかのような心地になります。
町外れにある森の中の小さな教会は、普段にも増して静かで昨日からずっと降り続いている雨の音しか聞こえません。
あえかな笑みを浮かべながら、何も言わずにあなたの罪を聞く神父。
白い肌は薄暗闇で所々銀色に光ってさえ見えて。
長い睫を伏せ、あなたの話を聞く姿は、この瞬間にファウストが叫んだみたいに時を止めてしまいたい程に美しく、慈愛に満ちた佇まいに、あなたは夢見心地になってしまって、自分の犯した罪の数の少なさに舌打ちしたいような心地になるのでした。

ずっとこの時が続けばいい。
ずっとあのお顔を拝見していたい。
ずっと自分の罪を聞いていて欲しい。

そして、この世にも美しい人にゆるされたい。

上擦る声で許しを乞うあなたに、以前の神父がそうであったように助言を述べる為に開いたのであろう唇から出た言葉は思いも寄らないものでした。
「あなたのやった事って、本当に罪なんですかね?」
その言葉の意味を掴みかね、混乱の表情を浮かべるあなたを楽しそうに眺めながら神父は穏やかな声で続けます。
「他人を妬んだ。 悪意で足を引っ張った。 悪態をついて相手を傷つけてしまった」
指折り数え軽やかに、神父はあなたが告白した罪を並べ立て「値しない」と言い放ちます。
「俺が聞くに値しない」
神父は輝く月のような笑みを浮かべ「俺が聞くに値しないんだから罪じゃないです。 俺は貴方をゆるしません」と言って、まるであなたなんてお呼びでないかのように小窓を閉じてしまうのでした。
その時あなたが感じた喪失感の壮絶さたるや!
もう一度小窓を開けて欲しくって。
神父のゆるしが欲しくって。
あなたは思わず告解室のあなたと神父を隔てる壁に取り縋り、申し上げます!と更なる罪を口にします。
過去に行った盗み。 他人を出し抜く為についた嘘。 友人を裏切った事。
墓場まで持って行くつもりだった罪を全部洗いざらい吐き出して、それでも小窓は開きません。
ただ、あなたが罪を一つ告白し終える度に「値しない」と静かに宣告されるばかりになって、あなたはとうとう悲鳴のような声でお顔を見せて欲しいと乞うてしまうのでした。
一目美貌を拝む為に千両かかる美女の民話がありますが、神父が欲しているのはあなたの罪です。
あなたはもう一度神父の顔を見る為にありったけの罪を捧げ、それでも「値しない」とにべなく切り捨てられる現実に、自分の犯した罪など罪と呼べるほどのものなどないのだと打ちのめされずにはいられないのでした。
罪深くなければ、神父は自分をゆるしてくれない。
本末転倒ともいうべき思考に辿り着いてしまったあなたを、神父は優しく導きます。
「ゆるされたくば、殺しなさい」
天から降るような声を聞き、あなたは膝まづいたまま言葉を顔で浴びるかのように仰向きます。
「殺せば罪です。 それも相手は聖なる職に従事する人がいいですね。 神に仕える者を殺すなんておぞましい罪は、私がゆるすしか贖われない罪です」
あなたは壁に耳をつけ、雨の音すら煩わしく思いながら、神父の声に聞き入る為に息を潜めました。
「さぁ、よく聞いて下さいね? 俺があなたを許す為には『あいつ』を殺す必要があります。 『あいつ』はずっと俺を追っかけてきてるんです。 世界の果てまでだって、俺のいるところならやってくるでしょう。 元気があって可愛いのだけど、そろそろ決着をつけてあげなきゃ可哀想。 俺にゆるして欲しければ、『あいつ』を殺して下さい。 大丈夫。 『あいつ』は、人には滅法甘いから、きっとあなたならやれる筈。 神に仕え、人類に仇なす脅威を狩り続けた救世主。 『あいつ』を殺せば、あなたの気が済むまで俺はあなたをゆるします。 あなたを天の国へ導く事を約束します」
『あいつ』の正体を聞くより先に、あなたは神父に問いかけました。

あなたは、誰?と。
神父は答えました。
「神ですよ」と。

「神に仕える『あいつ』が、ずっと追い求めているんです。 だから、俺が神です」
あなたが言葉を失った次の瞬間でした。
「ほら、もうやって来ましたよ?」とやけに嬉し気な声を神様の声がした直後、耳をつんざく破壊音と共に告解室の上部が吹き飛びました。
バラバラと降り注ぐ木片に頭を抱えて身体を丸めるあなたの襟首がひょいと掴まれて、まるで猫の子を放り投げるみたいに後方へと転がされます。
床に伏せた状態では首が痛くなる程に見上げなければ、その全身を視界に収める事も難しい程背の高い男が黒いロングコートの裾をはためかせ「人を誑かすやり方が、よっぽど好きみたいだな!」と大声をあげていました。
不意に背後に誰かが立つ気配がしました。
へたり込むあなたの耳元にかがみ込み、息がかかる程の距離で神様が言いました。
「『あいつ』です。 ゆるされたければ、俺がゆるすに足る罪をください」
そして背後から腕をまわし、あなたを抱きしめるみたいにその手に銀色に鈍く光るナイフを握らせてきました。

あなたは、神様にゆるして貰う為に。

罪深い人になる為に立ち上がり、一歩、二歩と大きな背中に向かって歩き出します。
『あいつ』は、自身が破壊したであろう告解室から立ち上る白煙を振り払うように大きく手を振り回し首を巡らせ、神様の姿を探してるみたいでした。
あなたは、『あいつ』なんかに神様は姿を見せるまいと優越感を抱きます。
罪深き者にしか、神様は姿をお見せにならないのだ。
自分はこれから『あいつ』を殺して、神様のゆるしを直接賜る特別になるのだ。
そう決心するや前のめりにあなたは駆け出して、躊躇いなく『あいつ』の腰の辺りにナイフを突き立てました。
驚いたように振り返り、あなたを見下ろす『あいつ』。
あなたは笑い声をあげます。

神様! 神様! 見て下さい! そして、お顔を見せて下さい! 罪深きわたしをお許し下さい!

そう祈るあなたの事なんて、神様はちっとも気にしてないだろう声で。
あなたなんて見てもいないんだろう声で。
「じゃあ、またね。 可愛い子」
そう『あいつ』に向かって軽やかな別れの言葉を口にして。
あなたが振り返れば、もうその御姿は何処にもなく。
あなたは二度と、この世にまたとない神様の美貌を目にする機会を得る事はなくなってしまったのでした。

鈴木伸之
あなたは『あいつ』の腰にナイフを突き立てたまま、床に膝まづいています。
立ち上がる気力もないままに額を『あいつ』の背中に預ければ、『あいつ』は「また、逃げられた」と溜息混じりに吐き出して、それから身体を捩じる様にこちらを見下ろし「怪我ないか?」と気遣ってきました。
刺されてる最中に、刺している人間に対して掛ける言葉としては余りに不適当で、あなたが疲れた顔を上げれば「えらい目にあったな」と声をかけつつ、腰に刺さったままのナイフの柄を掴みぐいっと引き抜くのでした。
血が溢れるのを気にしない様子で、立てないあなたの脇に手を入れて立ち上がらせ周りを見回した後、木片だらけの小さな教会の中で爆心地となったからこそ、上部こそ粉砕されているものの床部は比較的無事な告解室へと運ばれます。
何が起こったかも分らず、ただいなくなってしまった『神様』に思いを馳せて呆然としているあなたに『あいつ』は自己紹介を始めました。
曰く教会所属の悪魔狩り専門神父である彼は、人類にとって最大の脅威となり得る神様を追って世界中を飛び回っているとの事で、この教会を管理していた神父も既に『神様』に殺されて森の中に遺体が打ち捨てられていたと言います。
悪魔狩りなんて、まるで少年漫画の世界みたいだとぼんやり整った彼の顔を眺めていると「忘れな」と悪魔狩りは突き放すようにあなたに言いました。
「無理だって分かってんだけどな。 でも、忘れな。 あんたが出会った魔物は、今はまだ遊んでるんだ。 この世界がどうなってるか。 人間がどういう生き物なのか。 好奇心の赴くままに、玩具にして遊んでる。 でも、そのうち飽きる。 気紛れに終わりを始めて、全部を滅ぼして、何もかもなくなったこの星で、また次にどんな世界が始まるかを楽しみにしながら眠るんだ」
もう、わたしは『神様』に会えないのか?と聞くあなたに、それはそれは優しい顔をして。
多分、悪魔狩りに出来る最大限に優しい顔をして「そうだ」と答えて来るのであなたはもう、堪え切れずに大きな声で泣き出してしまいます。
世界の終りなんてどうでもよくて、あなたはもう『神様』に会えない事だけがこの先どうやって生きていけばいいのかを見失う位に悲しくて仕方なかったのです。
悪魔狩りは困り果てた顔をして、大きな身体を小さく丸めるみたいに膝を抱えてあなたの隣でじっとしていてくれました。
「ごめんな」
謝る声に子供のようにしゃくりあげながら、どうして謝るのか問えば「助けてやれなかった」と悪魔狩りは言うのでした。
「間に合わなくて、ごめん」
あなたは、そんな事を言われたら泣き止むしかなくて、悪魔狩りが「時々思う。 俺はあの魔物を倒す為じゃなくて、退屈させない為に、滅びの時を先延ばしにする為だけに追いかけてんじゃないだろうかって。 あいつが潜伏した先々で、あんたみたいな犠牲者が生まれてるんだ。 俺は、いつだって間に合わない。 あいつは、俺が間に合わない事まで楽しんでる。 早く決着を着けなきゃなんないんだけどな」と語る言葉に耳を傾けます。
そして「なぁ、俺ちゃんと顔を見た事がないんだけど、口を揃えてみんなが言うんだ。 見た事ない位に綺麗だったって。 アレってそんなに綺麗なのか?」と、声を潜めて、まるで罪深い問い掛けであるかのように悪魔狩りがあなたに聞いてきました。
あなたも思わず声を潜めて、あんなに綺麗な生き物はこの世には他にいないだろう事を伝えると、悪魔狩りは両手で顔を覆い「そうかぁ。 マジかぁ。 参ったなぁ」と呻き、「俺、今なんか困ってるんだけど、なんで困ってるのかも分かんねぇんだよな」と言って小さく笑って見せるのでした。
その余りに無防備な、人間臭い言動にあなたは漸く気まずい気持ちを抱いて暫く口を噤むと、それからやっと刺してしまった事に対するお詫びの言葉を口にします。
「んあ? あー、全然大丈夫。 かすり傷だし」
そう返事されるも、そんな馬鹿なと悪魔狩りの脇腹に目を向ければ既に出血は止まっていてコートの裂け目から見える傷跡も塞がりかけており、あなたが唖然とすれば「特異体質なんだよ」と、いとも簡単な説明をされてしまうのでした。

世界を滅ぼす美しい『神様』と、たった一撃で告解室を粉砕し、深い刺し傷もあっという間に治ってしまう体質の悪魔狩り

住む世界が全く違う事は明確で、あなたは別世界に間違って触れてしまったのだと不意に諦めを覚えました。
自分はそもそも彼らの世界に一瞬だけ触れて、行き過ぎるだけの存在に過ぎないのだと。
それなのに、知ってしまった。
この世界には人間を玩具にして遊ぶ世にも綺麗な神様と、その神様の多分一番の玩具であろう悪魔狩りがいる事を。
きっと、今を最後に二度と触れられない。 永遠に知る事のない世界を垣間見てしまった絶望にあなたは長々とした溜息を吐き出します。
助けが間に合わなかったという事の意味をひしひしと感じながら、あなたは悪魔狩りに乞いました。

せめて、ゆるしが欲しいと。

悪魔狩りを刺してしまった事。 世界を滅ぼす『神様』の事をこれからも忘れられずに焦がれながら生きていく事。 あの『神様』になら、世界が滅ぼされたって構わないと思ってしまっている罪深い自分をゆるして欲しいと。

悪魔狩りは頷いて、それからあなたは彼に膝まづきました。
「一応俺だって神父だからな。 ゆるしの秘蹟は出来んだよ」とちょっと胸を張ると、決まり文句を口にします。
「神のゆるしを求め、心から悔い改めの祈りを唱えて下さい」
悪魔狩りに促されるように、あなたが悪に染まった自分を洗い清めてくれる事を望む祈りを口にすれば悪魔狩りは「あなたの罪をゆるします」と告げてくれました。
あなたは、悪魔狩りの事も忘れずにいたいと乞えば、少し驚いた顔をして、それから「ゆるします」と言ってくれたので、あなたはもうそれ以上は何も望めずに「罪をゆるされた人は幸せです。 ご安心ください」という告解室からの退室を促す言葉が、何も心に刺さらなくなってしまった自分を自覚しつつトボトボと教会を後にするのでした。 
続編を書かないとは言ってないからな! 油断するな!!
何故、読んでくれている人達の油断を許さないのか? 妄想文章なんか気軽に読んで貰いなさいよ!と自分を諌めつつ、鈴町は続編書きたかったので続編なのです。
前回の「殺され妄想」を読んでない人には何が何やらでしょうから、気になった方は「殺され編」を読んでくれ下さい(不親切な案内)
やはり、最推しには世界を滅ぼす位の器のデカい(?)男であって欲しいし、2TOPである以上その相方には、ライバル的立場でいて欲しい。
シンプル極まりない夢を追い求めた結果、いよいよ世界観の壮大さが手に負えなくなってきていて、「スケールの大きい気の狂い方をしてるなぁ」って他人事の声で述べるしか出来なくなっています。
これ、もう私は私が鈴町に何を求めているのか一切分からなくなってるよ!
モチのロンで、この話の前後とか、詳細とか何にも考えてないのでそれっぽい妄想の好きな部分だけを書いてるんだなと思ってくれたら正解です。
あと、ゼロ年代の小説ばっか読んでた人の文章になってる事は本人も分かってるので「ゼロ年代の小説、沢山読んだでしょ!」って共感してくれる人がいると、とても嬉しいです。

小野塚勇人
あなたはデスゲームの参加者です。
莫大な賞金をどうしても必要としていたあなたは、金持ちの娯楽の為に開催された広大な敷地を舞台としたデスゲームで、様々な試練や難関を他の参加者達と協力し合い、時には蹴落とし合いながら最終ステージまで生き残る事が出来ました。
「結局さ、いくら欲しいの?」
そう問いかけてくる青年(小野塚)に、うっかり引き起こしてしまった自動車事故の賠償金の為にゲームに参加していたあなたはサラリーマンの生涯年収程を口にして、これだけあれば賠償金を支払えて、人生もやり直せると展望を語りました。
青年は、聞けば友達の借金の保証人になったところ、まんまと逃げられて債権を被る事になったらしく、ゲームが始まった当初から妙に話し易くって、疑心暗鬼に陥る状況が続く中でも何となく助け合ってこれた相手でした。
こんな危険な真似をしなくても、充分稼ぐ手段がありそうな容姿と能力を持っていたのですが、如何せん背負う事になった借金の金額が一朝一夕で返せるような額ではなかったらしく、「俺もその位あったら、マグロ漁船に乗せられるのは回避出来っかなぁ」と思案する声で呟くと「じゃあさ、最終ステージはお互い協力し合わねぇ?」と持ち掛けてきます。
「二人で山分けすれば、お互い欲しいだけの金額は手に入るし、生き残れる確率が上がる。 悪い話じゃないだろ?」
青年の言葉に頷けど、彼のように特段優れた運動能力も知能も愛嬌だってないあなたはどうして自分のような人間と組もうとするのか分からずにいて、青年はあなたをパートナーに選んだ理由を述べる事もなく「ルール説明始まるっぽいな」と仮面をつけた如何にもな司会者が最終ステージについて説明を始める姿を指差すのでした。

結論から言えば、あなたは青年のおかげで最終ステージをクリアする事が出来ました。
最終ステージに相応しい恐ろしく残酷なゲームで敗れた者達は見るも無残な命の奪われ方をして観客を大いに喜ばせましたし、自分はあんな末路を辿らずに済んだ幸運を噛みしめながら、これまで潜り抜けて来た数多の過酷なゲームに思いを馳せます。
青年も同じ気持ちなのでしょう。
よく生き延びて、勝利を手にする事が出来たものだと溢れる高揚感を抑える事が出来ないまま、意気揚々とした表情で共に札束の積まれたゴールの部屋へと辿り着いたあなた達は、そこの部屋で本当の最終ステージの始まりを告げられるのでした。
曰く、今ゲームの主催者は真の勝者は1人である事を望んでいると。

かくして、あなたは青年と争う事になりました。
ここで脱落したものは「死ぬより辛い目に遭う場所に行って貰う」と告げられて、二人が入った入り口の真反対に設置されたおどろおどろしい鉄錆だらけの扉の向こうへと連れていかれる事を伝えられます。
扉の向こうの光景を想像もしたくなくて、それでも折角絆めいたものが生まれていた青年をあの扉の向こうに行かせるなんて事したくなくて、現実を受け止めきれずに、茫然と青年に視線を送ると、それは青年も同じようで「マジかよ…」と呻いたまま立ち尽くしているのでした。
急遽用意されたゲームは、簡単なカードゲーム。
わざと負ける事も可能なルールになっていて、それでも山と積まれた大金と、錆びた恐ろしい扉を見ると、とてもここで青年に勝ちを譲ろうなんて気持ちにはなれる筈はありません。
彼が運動神経が良いのみならず、大層賢い事もあなたは分かっていたので、全力で勝ちを取りにいきます。
青年は動揺を隠さないままに、おぼつかない手付きでカードを取り扱っていて、悪手を連発していました。
このゲームに参加してる間だけの関係で、そもそも青年とは縁もゆかりもない。
彼が勝手に自滅するなら、そんなに嬉しい事はないとあなたは考えよう、このまま勝ちを収めようと思うのに、デスゲームに参加している間中ずっと強気な表情を崩さなかった青年が泣きそうな顔をして、自分の真向かいに座っているのを眺め続けていると胸が押しつぶされそうな程、あなたは悲しくなってしまうのでした。
青年に、このまま負けるつもりかと聞けば迷子のような顔をして「あんたに勝つ気にならないんだ」と肩を落とします。
どうして、そこまで自分に肩入れしてくれているのか理由を聞けば、ぐしゃぐしゃと自分の髪を掻き混ぜてそれから吐き捨てるみたいに「そんなの、分かんねぇよ!」と喚くのでした。
「ここに来るまで、あんた以外の連中全員出し抜いて、死なせて、そうやってここまで来たのに、畜生! 仲良くなんて、なるんじゃなかった!!」
吊り上がった眦から、小さな涙の粒を一つ零して「もう、いいよ。 こっからどうやったって、逆転なんか出来ねぇよ」とカードを投げ出すと「ばいばい。 俺の負けでいいや」と青年は両手を上げます。
司会者が合図を送ると、黒い頭巾を被った筋骨隆々の男が二人、青年を立ち上がらせ扉の向こうに連れて行こうとします。
項垂れたまま、抗う事歩き出す青年。
あなたは見送る青年の背中があまりに痛々しくて、瞼に焼き付いた泣き顔が幼気で、このまま彼をあの扉の向こうに送った後の人生に、手放しの幸福があるとは思えなくて、自分でも明確に分かる程に正気を失った瞬間、手札の中で今出してしまうと負けが確定するカードをカード台に投げだしていました。
自分でも信じられないのですが、青年の事を自分自身よりも大事に思ってしまったのです。
あなたの敗北を決定づけるブザー音が鳴り響き、勝利者として青年の名が告げられます。
処刑人たる黒頭巾の男達があなたを拘束し、それでも青年を救えたのだからよかったと恐怖と不安に苛まれながら僅かな安堵を得るあなたの傍へと青年が駆け寄ると、不意に唇を怖気を奮うほどに艶然と持ち上げて「思った通りになった」と彼は囁くのでした。
あなたが呆気に取られていると「なぁ、さっき俺の名前が呼ばれただろ? どう思った?」と聞いてきます。
意味が分からず冷や汗を流しながら瞬きを繰り返すあなたに、がっかりしたように「あんた、自分が車で撥ねた相手の名前も覚えてないんだな」と青年は言いました。
その瞬間、あなたは全部を理解して。
青年が「そういう事だよ。 あいつはもう、まともに歩く事も出来なくなって、夢だって諦めなきゃならなくなった。 金なんかであんたの事を許す気なんて俺にはないからな。 あんたがこれに参加するって知って、俺もエントリーしたんだ。 あんたを『ここ』で蹴落とす為に。 償う為に、これからあの扉の向こうで死ぬより辛い目に遭え」と嘲るように言い放ち、あなたが錆びた扉の向こうへ連れていかれるのを見送りながら、微笑んで「さようなら」と歌うように告げて手を振るのでした。
お待たせしました! 人生狂わせ妄想といえば!!でお馴染みのデスゲームでございます!
デスゲームなしに、人生狂わせ妄想とか言わないでくれる?とその登場を待ちかねていた人生狂わせ妄想ガチ勢の皆様には「おのちゃで満を持して、書かせて貰いました!」と大きめの声でお伝えしたいですし「人生狂わせ妄想勢とか、そういう界隈が実在するかどうかだけでも、とりあえず教えて?」という方々には「いや、それは私が知りたいです」とキョトン顔を晒しておこうかと思います!
アベマの番組で見た「さようなら」と死体を埋める前に微笑んで言うおのちゃの夢妄想を諦める事が出来ない余りに、こういう具合になったのですがデスゲームの詳細一切書かない所から私がデスゲーム物にどれだけ疎いかも察して貰えると幸いです!
凄い自信満々に、人生狂わせ妄想といえばデスゲーム!と断言したは良いけど、知識なさ過ぎて書き出した瞬間に「ところで、デスゲームとは??」と詰んでた私の事は、読んで下さってるあなたと私だけの秘密ですからね?

佐藤寛太
あなたは豪華客船のデッキに用意されているベンチに腰を下ろし、夜の海を眺めています。
傍らには美しいボーイ(佐藤)が一人。
今にも折れそうな程に華奢なシャンパングラスに黄金色の泡を注いでくれたボーイは「信じなくてもいいんだけど」と前置いた上で「人魚の肉を食べると不老不死になるって話は本当なんだよね」と話し出したのでした。

友人の結婚式の二次会で、ビンゴゲームで引き当てた特賞が豪華客船で行く一泊二日の国内旅行ペアチケットだったので、これは慣習にならってと新郎新婦に進呈するつもりが、そういうのを期待して用意した特賞じゃないから行っておいでと促され、あなたは友人を誘って束の間の現実逃避を楽しんでいました。
何しろ、見るもの・食べるもの・耳にするもの全てが煌びやかではありましたが、その中でも一番煌めいていたのは今隣にいてくれるボーイでこんなに垢抜けていて、素敵な男の子なんてテレビの中でしか見た事がなかったので、あなたは手もなく舞い上がってしまいます。
就寝時、ふかふかのベッドとはいえ部屋全体が揺れる事は船である以上どうしようもなくって、不慣れな環境に目が冴えてしまったあなたが夜の散歩に出た所、満天の星が輝く夜空を見上げるのに絶好の場所であるデッキにいたのが、このボーイでした。
まるであなたの事を待ってたみたいに手を振ると「こっちだよ」とあなたを海を眺めるのにはこれ以上ない特等席に案内してくれます。
「飲むでしょ?」
あなたの同意を得ずして栓を開けられたシャンパン。
高そうだけど、支払いはわたしなのだろうか?と一瞬心配になるも、こんな夜に、こんな素敵なボーイと一時が過ごせるのだから安いものかと思い直します。
それからボーイはまるで、ずっと前からの知り合いみたいに「ねぇ、俺がさ、もう千年以上生きてるとか言い出したら、本気にする?」と問い掛けてきて冒頭の人魚の話に繋がるのでした。

ケラケラと軽い笑い声をあげ「長生き、マジで飽きるよ? 文明は進むけど、人間ってマジ変わんね~!って感じで、本当に飽きる」とまくしたて、それから「千年前にね、俺人魚を助けたのよ。 浜に打ち上げられててさ。 可哀想だから、海に帰してやった。 したら、お礼に自分の肉をやるって自分の小指をくれて…なんで食べちゃったんだろうなぁ? 小指だよ? エグぐない? どんな味がするか気になったのが敗因だと思うんだけど、もう千年も前の事だから、その時の俺がどんな気持ちだったか忘れちゃった」と軽い調子で言うのでした。
あなたはシャンパングラスを傾けながら、こういうサービスをするようボーイ達は仕込まれているのだろうか?と考えます。
夜の海。 白波を立てて、月の灯りで淡く光る波を掻き分けて進む船。 美味しいシャンパンを飲みながら聞く、美しいボーイが語る人魚の物語。
出来過ぎな位のシチュエーションにあなたはシャンパン以上に酔わされて、千年も生きているのなら、もうやりたい事は何もないんじゃないか?と問い掛けます。
ボーイは大いに頷いて「その通り! なんのやる気もないね。 したい事も、生きたい場所も、見たい物も何にもなくなっちゃった。 好きな人も、友達も作る気にならないしさ、寂しいもんだよ。 実際のところ」と退屈そうに言い、濃い睫を閃かせるように瞬くと「あとは、死ぬ事位だな。 俺の知らない事なんて」と嘯いて見せるのでした。
その仕草、表情、口調は若者でしかありえない瑞々しさに満ちていて、どれだけ真実味たっぷりに語られようとも千年以上生きている人間には到底見えません。
クスクスと笑ってしまうあなたを横目に見て「まぁ、信じてくれなくてもいいんだけどって言ったしさ、信じられない気持ち分かるけど、失礼だな君は」とわざとらしい憤慨口調で言うと、不意に顔を寄せて「ところで、どう思う?」と問うてくるのでした。
「不老不死。 俺の事を、人魚の肉を食べた男と前提してさ。 羨ましい? それとも、可哀想?」
ボーイの問い掛けにあなたは首を傾げて少し悩んだ後、どちらでもないけど人魚の肉の味だけは教えて欲しいと答えます。
ボーイは声をあげて笑い「やっぱ気になるよね! それ!」と頷いて、それからあなたのシャンパングラスにポトンと「何か」を落としました。
何を入れたのか問い掛けると「俺の、小指」と言って左手を月明かりに翳して見せます。
果たして、彼の小指の先端は確かに欠けていて、しかも生々しい鮮血まで滲んでいて、あなたは思わず小さな悲鳴をあげてしまいます。
ボーイはにっこりと笑うと「もう飽き飽きしたからね、お役御免といこうかと思って」と言いました。
「呪いか祝福か、その境目って結構難しいんだけど君が今の時点においては祝福を思える事でも、月日が経てば呪いと思う時が来るかもしれない。 それだけはちゃんと分かった上で、食べるか食べないかは自由にしなよ。 俺はさ、千年以上生きたから、やっと次のバトンを渡していい身体になった。 君がその肉を食べたなら、俺の永遠が終って君の永遠が始まる。 人魚って、そういう仕組みらしいんだ。 いやならいいよ。 別の人を探す」
あなたは、冗談なのか真実なのか、未だに判断つかないままに何故、自分に?と問い掛ければあっさりと「たまたま」とだけボーイは答えてくるのでした。

「たまたま今夜俺が永遠を手放す気になって、たまたま誰かいないか待ってたら君が来て、たまたまこんな話を今の今まで聞いてくれた。 そんだけっ!」

兎が跳ねるみたいに語尾を跳ね上げニコニコと、あなたの反応を窺ってくるボーイ。
「君がよかったんだ。 俺は君を選んだんだよ」位のロマンチックな台詞が似合う夜空と波音だったので、少しばかり拍子抜けしつつ、あなたはシャンパングラスを月の光に透かすように掲げました
シャンパングラスの中の得体の知れない肉は確かに存在していて、それでもやっぱり「まさか」という気持ちは押さえられないのでした。

まさか、目の前の子が人魚なんて。
まさか、永遠の命が手に入るなんて。
まさか、自分がその選択を委ねられるなんて。

やっぱり、こんな事ありえない。
ボーイは小首を傾げて、白い歯を見せながら笑うと「さ、どーする? どーするぅ?」と如何にも愉しげに聞いてきます。
さっき見せられた、先端の欠けた小指だって一瞬しか見てないし、どうとだって誤魔化せる。
きっと、嘘。
これは、全部嘘。
そう分かっているのに。
キラキラと、彼の背後に広がる満点の星よりも輝く黒々としたその目が、その笑顔があんまりにも魅力的で、可愛いものだから、衝動的にあなたは彼の小指が食べたくなって。
つまり、永遠の命も、肉片の正体が何か?なんて事も全部どうでもよくなって、彼が誰であるかも気にならなくなって、ただ、彼が自分の「小指」だというシャンパングラスに沈む何かの味が知りたくなって、あなたはシャンパングラスを唇に当てるとぐいっと傾けて一気に肉片を口中に招き入れたのでした。
味? あなたは覚えてなんかいません。
だって、あなたが肉片を飲み込むやボーイは高らかな笑い声をあげて手を叩き「サイコー!!」とあなたに親指を立てて見せるや、一気にデッキを駆け出して、海に身を躍らせてしまったのですから。
驚きのあまり、味の記憶も何もかも吹き飛んでしまって、慌てて船縁に駆け寄ればボーイが波間からこちらを振り返り、大きく手を振ってしなやかに身をくねらせると、海の底へと潜っていく姿が見えました。
あなたは呆然としたまま、先程飲み込んだ肉片が食道を下って、もうすぐ収まってしまうであろうお腹に手を当てると、なんてことを!とボーイに唆されてしでかした、取り返しのつかない己の所業を嘆くように、満点の星空を仰ぐ事しか出来なくなってしまったのでした。
※寛ちゃん程、人の人生を恣意的に狂わせる事が似合う男も、そうはおるまいてと思う程に、小悪魔クレイジーな言動で人々及び劇団メンバーを魅了してやまない彼を妄想する以上、まぁ…人魚位にはするよね?
魅惑のマーメイドである以上、関わった人間は否応なしに誑かされますし、誑かされた結果不老不死位にはされるよな…とまで考えて、劇団内では歌下手寄りに属する寛ちゃんに人魚とかいいの?と自問自答する事にはなりました。(あくまで劇団内ですっていうか、DTCでお歌披露してるけど別に下手じゃなくね?)
何しろ、お砂糖とスパイスと素敵な何かで出来てるみたいな寛ちゃんなので、メルヘンな話が似合うよね!という寛ちゃんの可愛さへの絶大なる信頼だけを頼りに書き出して、書き上げた結果、成人男性(181㎝)を人魚扱いする事への狂気に気付かないまま駆け抜けられたので、やっぱ寛ちゃんの可愛さって偉大だわ~と感じ入っております。

そんな訳で、以上「人生狂わされ編」終了です!
おっけ、おっけ! 言わなくていい!
推しへの夢妄想文章だけで三万字とか書ける人間が正気な訳ないし、この妄想ブログをもってして劇団EXILE」に人生狂わされ編な人生を現実に生きてるのはこの私だよ!!!と、証明出来てる事も分かってるので、もう何も言わなくていいです!
まぁ、前の「殺され編」でも総括として述べてた記憶があるんですけど、こんなブログを、こんな末尾まで読んでる時点であなたも正気じゃねぇかんな?
まさか、ブログの記事読み切っただけで「あなたは狂ってます」認定されてるとか、想像すらしてなかったでしょうが、まごう事なき劇団EXILEに人生狂わされメイツですからね? 一蓮托生だかんな! 同じ船の乗組員だからな! 途中下船は許さねぇぞ!と、横暴なルフィみたいな事を述べつつ、これからも共に一つなぎの大秘宝(劇団EXILEのコンテンツ諸々)を求めて、大航海を続けましょうね!と、親指を立てて歯を剥き出しにして笑っておきたいと思います。
そんな感じで、これ以上文字数費やすといよいよ自分自身に対して「怖い」以外の感情が抱けなくなるので今回はこの辺で!
また、来年とかに思い余って妄想ブログを書いた時には、ここまで読んでくれた人は絶対によろしくお願いしますね?という呪いのような約束を、闇金業者の如き強引さでかってに交わしつつ、お別れしたいと思います。
お疲れ様でした! ありがとうございました~!