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西荻窪 三ツ星洋酒堂 第二話 感想文

なんか、本編見る前にGYAOのトレンドニュースがツイッターに流れてまして、見出しがね「赤子にほほ笑む町田啓太が聖母のごとし…」ってあったんですよ。

 

もう、言うよね? 「ちょ、まてよ」って推してる私が言うよね?

正気か?って話ですよ。

目を覚ませ!って雪山なら往復ビンタ不可避案件ですよ。

いや、もうドラマ見る前から分かる。

そんな訳wwwないってwww

いや町田啓太と言えば、そりゃ見た目こそ「神様の依怙贔屓大炸裂」「ていうか、あの造形に神様は完徹何夜重ねたんだ?」「翻って、私の造形は完成までに1分掛かってないだろ? どういう事だ、説明してくれ」と天に向かって訴えたくなるような特別製の美を誇っていますが、言うても身長181㎝(公称)の男やで?

しかも日体大出身、林檎を握りつぶして生絞りジュースを作れる、名前を検索しようとすればサジェストに「町田啓太 ゴリラ」と表記される、そんな劇団EXILEな彼がですよ? 聖母てwwwウけまくりんぐwwww

まったく、私なんか相手にならん位、世間は狂ってやがるぜ!!!とか考えていた私が確かにおりました。

 

ドラマ、見まして。

第二話、見まして。

名探偵・私、すぐ察しました。

 

ははーん、これはガブリエル…うっかり来ちゃうぞ…とね?(訳知り顔で)

第五話…とか、六話辺りに天使来ちゃうぞ?

「主があなたと共におられる」とか告知されちゃうぞ?

雨宮、完全にマリアってたね。 青柳さんが「どこにいるのMaria」って歌った瞬間「はい、ここに」って手を挙げる合いの手いれてもいいレベルでマリアってたね?と、認めるしかない慈愛の微笑。

う、う、美し~~~!!!!

ハイハイハイハイ!!! 聖母でした!!!! 認めりゃあええんでしょうよ!!!(逆ギレ)

私、雨宮の事精神的動揺を露わにしない人間離れキャラだと思い込んでた節もあったので、赤ちゃんに振り回されて、シェイカーをガラガラのように振りながら、元・ジェネやぞ?!と肩を揺さぶりたくなるような不思議な踊りまで見せて、可愛いよ〜!

お前こそ可愛いの擬人化!

可愛いの1人ねぶた祭り!と、見事メダパニるあまり「雨宮は、可愛い人間~! 聖母マリアな可愛い人間~!!」と私も動揺してしまったのでした。

ほんとに、可愛かったですよね。

VS赤ちゃんにおいては、にしぼし三人衆が三人共可愛かった。

 

今回のゲストは村川絵梨さんで、とりあえず彼女を見ると「明日、今日よりも好きになれる~♪」とGReeeeNによる「ROOKIES」の主題歌が頭の中に流れる世代なのですが、今回は相当にしんどい状況にあるしんどい女性の役でして、見てるこっちも「しんどいよぉ」という気持ちになっちゃって、癒しのドラマ言うてたやんけ!とか、とりあえずACジャパンにでも訴えてやろうかしら?!という気持ちになりました。

いや、赤ちゃんは可愛いぜ?

そんで、にしぼしの三人も可愛かった。

だけど、育児と仕事どっち?みたいな地獄のどっちの料理ショーを強いられてる浅田さんの追い詰められたご様子には「深夜に、雨宿りのような一時を求めて」という気持ちにはそぐわない深刻さがあったように思います。

だってさ、語弊のある言い方をしちゃうけど、今回のお話ってあまりにも現実じゃないですか?

彼女みたいな人、沢山いるんだろうなって考えこんじゃう。

 

誰も頼れない。

手を抜けない。

目の前に降って湧いたチャンスにも飛び付けず、腕に抱え込んでる最愛である筈の存在を持て余して、追いつめられて。

 

私は芝居コンテンツ視聴の際には全く共感を欲しない人間だからというのもあるのですが、独身で子供のいない身としては何一つ、どれ一つ「分かる」なんて彼女に言ってあげられないんですよね。

彼女が直面してる苦しみ、ひいては彼女と同じ立場にある母親達の苦しみに寄り添える材料が私の中に一つもない。

それでもね? 少なくとも小林のバッキャロー!!! おめーはそこで歯を食いしばれー!!!という事だけは分かりました(右手をぐーにしながら)

神経ないの? どっかで抜いちゃった? そっか、だったら仕方がないね☆じゃ、ね・ぇ・ん・だ・よ!!!

「それを言っちゃあおしめぇよ」のド芯を捉えたストレート球ばっか投げやがって!

顔が森崎ウィンだから、顔加点でこの程度で済んでるけど、ほんとだったらもう、あれだぞ! ガスバーナーで炙るからな!(具体的な拷問方法の提示)

私、原作は第一話しか読んでないので今回の内容が原作に準じたものなのかどうかも分からんちんなのですが、この物語を作った人がにしぼし三人組に三者三様、それぞれのキャラクターに即した優しさの示し方をさせるつもりでいたとして、小林にあの場所で一番弱い立場の存在である赤ちゃんに寄り添った発言をさせる事が小林なりの優しさだと思ってんのなら、そもそも大間違いだかんな!とだけは言っておきます。

あの発言に追いつめられる人がいてはいけないと、とても思うので。

覚悟って未来の自分が瀕した呑み込み難い現実に対して、諦念を促す意味において他人が使っていい言葉ではないと思うんですよ。

命を『そこら辺の道端にでも捨てて来い』だなんて、浅田さんがあの言葉で子供を棄てるかもしれない可能性を考慮せずに言っていけないし、棄てた子供の人生まるごと面倒見る気がないなら言ってはいけないし、それこそ覚悟してんのか?って問い質したい位、小林のあの一連の台詞は全部が危うくて、間違ってた。

子供育てた事ないから、ここまでしか私は言えないのが悔しいんですけどね。

悔しいんですけど、もし私があのBARの客で、あの場に居合わせたなら「赤ちゃん可愛くて、ここまで生きてて、育って、あなたも無事で、よくここまで頑張りました! 百点満点中百兆点! 花丸! 自分で自分を褒められないなら、私が褒めちゃう! 赤ちゃんはここにいる間は私が抱っこの刑に処しますので、好きな事してよし! 話も聞くよ? そんで、これから自分がやりたい事を出来る時間を確保するために、どうしたらいいかも一緒に考えよう」って言うので、私が出来る事はそれだけなんですけど、本当にね。

何回も言うけど、小林の言ってる事は私は大間違いだと思ってるので。

大丈夫ですからね。 

誰も傷付いたりしてませんようにって、なんか勝手に私が右往左往してしまってます。

 

とはいえ! あの入れ込み方といい、小林は小林なりに自身の経験からフィードバックされた感情があったのかな?という気配もしましたし、中内の料理で一気に浅田さんの表情の角が取れて丸みを帯びるくだりも素敵でした。

食いしん坊なので、美味しいもの食べたらどれだけ怒ってても嬉しくなっちゃうの、凄い分かる~!ってなっちゃったよね~。

私は「欲しいものは全部手に入れるのだ!」みたいなストロングな女像を物語の結末としてご提示されると「蜷川実花作かよ! Followersかよ!!」とすぐに苦い顔をしちゃうし、見た事ないドラマの悪口とか性格悪いぞ!と、内省もするのですが今回の結末としては、二杯のカクテルの比喩の回収を含めて、これが一番綺麗なのかな?と大納得。

浅田さんがアルコール度数の高いカクテルを一気に飲み干す姿にカタルシスを覚えたので、いいぞ! いけいけ!という応援する気持ちも高まったのでした。

個人的には迎えに来た夫を「誰の子供だと思ってんだよ!」とか言いながら、彼女が女優業に復帰できる程度の育児の分担を了承するまでタコ殴りにして(ついでに小林にもニ、三発イイのを入れて)意気揚々と店を後にする姿が見たかったな~!というのが本音中の本音なのですが、それこそ雨宿りのようなドラマからかけ離れてしまうので、これから二人がちゃんと話し合って、お互いの荷物を分け合い、お互いに納得出来る結論を得られたらいいなって願ってます。

 

ラストはお店の棚も素敵になって、はしゃぐ中内と予算の少なさをやんわり指摘されて「悪かったな」ってふてくされる小林も可愛いし、何より白いタートルネックの雨宮、肌の方が白いんじゃね?って位に真っ白で綺麗で、こんなシーンでこんなに綺麗な必要ある?とか慄いてしまってたので、色々書き連ねましたが「私の推し、今週も目が沸騰する位に綺麗でした」という感想で締めますね!(結局)

雨宮が他人の望むままな振る舞いを行えても、自分の望むものが何かが全く分かってない、ほんわか空虚さんな風情も今回伺えて、あのキャラクターの成り立ちにも断然興味が湧いてきましたし、来週も楽しみにしたいです。